4月8日の最終回に向け、ますます盛り上がるNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(以下、『カムカム』)の名前が、意外な場所で取り沙汰されている。
「いまここで直ちにお答えできる材料は持っておりません」
3月24日の衆議院総務委員会。日本維新の会の阿部弘樹議員から、『カムカム』の主題歌に関する疑義を質されたNHKの正籬聡放送総局長は、すでに公にされている資料すら開示せず、責任逃れの答弁に終始した。
ついに国会にまで波及したNHKの朝ドラを巡る重大疑惑。発端は、「女性セブン」(3月24日号)が報じた『カムカム』の主題歌選考を巡る“裏ガネ”問題だ。
通常、朝ドラは放送の1年以上前にNHKがタイトルやテーマを決定し、ドラマの内容や方向性に合わせて主題歌を手掛けるアーティストを選考する。ところが、近年その過程に外部のコーディネーターA氏が介入し、レコード会社から多額の「成功報酬」を受け取っていた事実が発覚した。
「A氏はNHKに長年出入りする芸能事務所の社長で、複数のレコード会社に《NHK公認ドラマ音楽プロデューサー》という肩書きが入った名刺を配っていました。NHKの依頼でアーティストの素行調査を行うという触れ込みで交渉を仲介し、A氏の推薦で主題歌が決まった場合はレコード会社から1000万円以上の報酬が支払われていたのです。直近の朝ドラ7作品のうち5作品のドラマの主題歌を同じ会社が制作していることから、一部のレコード会社との”癒着”を疑う声も上がっていました」(NHK関係者)
A氏はAIが歌う『カムカム』の主題歌「アルデバラン」の選考に関わった事実を、「女性セブン」の取材でアッサリ認めていた。同誌の取材にこう答えている。
「NHKの部長さんから『(AIは)どうだ?』と言われたので、ぼくが間に入って進めました。(中略)ぼくはいくつか仲の良いレコード会社があって、スタッフも役員クラスの偉い方もよく知っていますから。NHKからは一銭ももらいませんが、レコード会社から謝礼はいただきます。金額は申し上げられないですけど、どのレコード会社も一律です。2000万円とか3000万円とかいう相場があるようですが、それよりも遥かに安いですよ。民間と民間ですから問題ありませんし『お支払いしたいから助けていただけますか』と言われれば、お手伝いはします」(A氏)