コロナ禍や戦争など、不安な出来事が多い今の世の中。心持ちが不安定になるという人も多いだろう。そうしたときには「自分の内なる声を聞く」ことが大事で、そのキーワードとなるのが「内受容感覚」だ。視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の「外受容感覚」に対して、お腹が空いた、体がかゆい、心臓がドキドキする、胃がムカムカするといった、体の内側で起こる感覚のことを「内受容感覚」という。この「内受容感覚」が正確であれば、自分の感情を客観的に把握できるようなり、不安定な感情をコントロールしやすくなるとも言われている。
毎日50分のウオーキングで幸せホルモンの分泌を促す
トップで戦う人は、自然と「内受容感覚をコントロールする」方法を実践するケースも多いようだ。
体を動かすとメンタル面に大きな癒し効果があるというが、「なかでもすぐに始められ、効果てきめんなのがウオーキングです」と話すのは、数々の五輪選手の指導に携わったメンタルトレーナーの高畑好秀さん。
「家の中でじっとしていると、脳が常に休んでいる状態になるので、認知機能が鈍ります。一方、歩くと全身に神経が張りめぐらされ、脳が活性化します。ウオーキングは有酸素運動の上、ドーパミンやセロトニン、エンドルフィンといった幸せホルモンの分泌を促す効果もあります。気分が落ち込みそうになったときには、積極的に歩いて感情の淀みを流しましょう。
ダイエット目的なら、脂肪が燃焼するのに適した20分以上のウオーキングが効果的。身も心もスッキリします」(高畑さん)