スポーツ

阪神“優勝マジック”減らせない尼崎の商店街「強い時も弱い時も応援するしかない」

尼崎中央三丁目商店街の「マジックナンバー」は残り試合が127となっても133のまま(撮影/杉原照夫)

尼崎中央三丁目商店街の「マジックナンバー」は残り試合が127となっても133のまま(撮影/杉原照夫)

 4月13日、バンテリンドームでの中日戦に敗れた阪神は開幕16試合を終えて1勝14敗1分け、借金は13。勝率は.067となり、プロ野球史上初の「勝率6分台」を記録、夕刊紙には「本拠地のある西宮市の市街局番(0798)より弱い」と揶揄される始末だ。

 この低迷に最も気を揉んでいるのは、「日本一早いタイガース優勝マジック」の垂れ幕を掲げることで有名な尼崎中央三丁目商店街かもしれない。今季は開幕前の3月23日に恒例の“点灯式”が催され、公式戦の試合数「マジック143」が掲げられた。

 同商店街の“マジックナンバー”は、「あと何勝すれば優勝が決定する」という本来の数字とは違い、基本的には「阪神の残り試合数」を表示する。ただし、「負けた日は数字を減らさず、勝った日の翌日に残り試合数まで一気に減らす」という独特なルールになっている。

 今シーズンは開幕から9連敗を喫し、4月5日に甲子園でのDeNA戦で初勝利を挙げるまでマジックは143のまま。初勝利の翌日にマジックは一気に133まで減ったが、その後は引き分けを挟んで5連敗。16試合が終わって残り試合127となってもマジックは133から変わらなかった。

 商店街振興組合の寺井利一・理事長は、「開幕9連敗した時は“どないしよう”と頭を抱えましたが、ここまで勝てないと開き直るしかありまへんわ。ワシらは暗黒時代を経験しているから、何連敗しても怖くないですわ」と苦笑いするばかり。マジックの垂れ幕は2002年から掲げられるようになったが、「負けた日は数字を減らさない」というルールは金本阪神時代の6年前から始まったのだという。

「それまでは負けた翌日もマジックを減らしていたんですが、脚立に上がって数字の表示を変えているのを阪神ファンから“負けたのに減らすな、けったくそが悪い。そんなことするから負けるんじゃ”とヤジられた。そんなことがあって、勝った翌日にまとめて減らすようにしたんです」(寺井氏)

 阪神が上位を争っているシーズンであれば、勝利した翌日には商店街に阪神ファンが集まって六甲おろしを熱唱し、ジェット風船を飛ばしてマジックが減るのを喜んでいたというが、今シーズンはあまりの黒星続きで阪神ファンは冷め切っているという。

関連記事

トピックス

「衆参W(ダブル)選挙」後の政局を予測(石破茂・首相/時事通信フォト)
【政界再編シミュレーション】今夏衆参ダブル選挙なら「自公参院過半数割れ、衆院は190~200議席」 石破首相は退陣で、自民は「連立相手を選ぶための総裁選」へ
週刊ポスト
Tarou「中学校行かない宣言」に関する親の思いとは(本人Xより)
《小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」》両親が明かす“子育ての方針”「配信やゲームで得られる失敗経験が重要」稼いだお金は「個人会社で運営」
NEWSポストセブン
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波も(マツコ・デラックス/時事通信フォト)
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波、バカリズム脚本ドラマ『ホットスポット』配信&DVDへの影響はあるのか 日本テレビは「様々なご意見を頂戴しています」と回答
週刊ポスト
大谷翔平が新型バットを握る日はあるのか(Getty Images)
「MLBを破壊する」新型“魚雷バット”で最も恩恵を受けるのは中距離バッター 大谷翔平は“超長尺バット”で独自路線を貫くかどうかの分かれ道
週刊ポスト
もし石破政権が「衆参W(ダブル)選挙」に打って出たら…(時事通信フォト)
永田町で囁かれる7月の「衆参ダブル選挙」 参院選詳細シミュレーションでは自公惨敗で参院過半数割れの可能性、国民民主大躍進で与野党逆転へ
週刊ポスト
約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
「フォートナイト」世界大会出場を目指すYouTuber・Tarou(本人Xより)
小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」に批判の声も…筑駒→東大出身の父親が考える「息子の将来設計」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン
米国からエルサルバドルに送還されたベネズエラのギャング組織のメンバーら(AFP PHOTO / EL SALVADOR'S PRESIDENCY PRESS OFFICE)
“世界最恐の刑務所”に移送された“後ろ手拘束・丸刈り”の凶悪ギャング「刑務所を制圧しプールやナイトクラブを設営」した荒くれ者たち《エルサルバドル大統領の強権的な治安対策》
NEWSポストセブン
沖縄・旭琉會の挨拶を受けた司忍組長
《雨に濡れた司忍組長》極秘外交に臨む六代目山口組 沖縄・旭琉會との会談で見せていた笑顔 分裂抗争は“風雲急を告げる”事態に
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 中居トラブル被害女性がフジに悲痛告白ほか
NEWSポストセブン