長引くコロナ禍の影響から体重が増加。全身やせるのは難しいが、せめて顔だけでも小さく見せられないものか──。悩ましい問題だが、メイクを変えてみることで解決できるかもしれない。小顔に見せるテクニックをプロに聞いた。
「顔のメリハリがなくなると顔が大きく見えます。メリハリがなくなる理由は、顔の筋肉がたるんでしまい、縦に伸びて“のっぺり”して見えるようになるからです」とヘアメイク歴30年の榊美奈子さんは断言する。
「それに、髪の毛のボリュームがなくなってくるのも、顔が大きく見える一因です。でも、顔のたるみを隠して小さく見せるメイク法はいろいろあり、意外と難しくないです」
そう言って、榊さんが最初に紹介してくれたのが、上のシェーディングという方法だ。
「これは、顔に陰影をつけるメイク法です。小顔作りに最適で、ここ数年、コントゥアリングメイク(立体メイク)が流行したことで、以前よりリーズナブルで、使いやすい商品が増えているので、上で紹介している4つのイラストを参考に、自分の顔型に合わせて、どこに影をつけるのが効果的か試してみてください」
下記の【2】のハイライトは、シェーディングとは違い、顔に明るく際立つ部分を作るメイク法だ。
「ただ、明るすぎる白よりも、明るいベージュ系がおすすめです。ベージュは肌なじみがいいので、白より浮いた感じがしないんです。少し細かいパールの入ったものも、きれいに見えますよ」
また、ファンデーションの色選びも小顔に大きくかかわると榊さんは言う。
「年とともに肌がくすんできたからと、自分の肌色より明るい色を使っているかたがいますが、首の色と違いすぎると顔だけが浮いてしまい、大きく見える要因に。いま使っているファンデーションの色を見直すことも大切です」
さらに大事なのは、顔の各パーツを大きく描くことだ。「たとえば眉毛は細く描くより太めに描いた方が、目を大きく見せられます。さらに眉山の角度をつけすぎると、眉と目の間が広がり間延びするんです。唇もやせてくるので、ややオーバーにリップラインや口紅を塗った方が、“人中”(鼻と口の間にある縦の溝)が引き締まり、ほうれい線が目立たなくなります」
パーツを目立たせて顔の余白を減らすのが、小顔メイク法のカギといえよう。