国内

河村建夫元官房長官の長男 自民山口県連の徹底した「河村家排除」で比例代表出馬

自民党の選挙区争奪戦は過酷…(イメージ)

自民党の選挙区争奪戦は過酷…(イメージ)

 選挙は遺恨や怨念を生む。「父子2代の屈辱」を晴らさんと比例代表に出馬するのが河村建夫・元官房長官の長男・建一氏(46)だ。

 二階派最高幹部だった父・建夫氏は昨年の総選挙で山口3区を林芳正・外相に奪われ、代わりに後継者の建一氏が中国ブロックから比例代表への出馬が内定していたにもかかわらず、選挙直前に突然、地盤が全くない北関東ブロックに“国替え”させられて落選した。

「山口県には安倍晋三・元首相、実弟の岸信夫・防衛相、林氏ら大物政治家がひしめいている。しかも、次の総選挙では定数削減されるから、みんなが河村家の地盤を山口から根絶やしにするために国替えで当選できないように嫌がらせされた」(二階派議員)

 それでも河村父子は諦めていない。

 参院選の比例代表候補の場合、自民党では最低でも10万票以上の得票が当選ラインとされ、地盤の山口での集票がカギを握る。建一氏は現在も山口に事務所を置き、引退した父の建夫氏も「自民党副総裁特別補佐」の肩書きで息子を支援する構えだ。

 だが、地元・山口ではその河村家になおも自民党県連(会長は岸氏)サイドから猛烈なプレッシャーがかかっている。河村後援会関係者が語る。

「地元に後援会は残っているが、自民党山口県連が比例代表候補の中で推すのは現職の阿達雅志氏ということになっていて、河村氏は県連にも入れてもらえない。河村氏を応援する地元の市議は自民党籍を剥奪されるという仕打ちを受けた」

 徹底的な“河村家排除”ぶりなのだ。建一氏に話を聞いた。

「私の党籍は山口宇部支部にあるので、岸県連会長にも、山口県連に属させてほしいとお願いにあがったのですが、幹事長預かりだとしか言われていない。何か瑕疵がある訳ではないのに、県連所属はダメだという状態になっている。安倍さん、林さん、岸さんからは何の言葉もかけられていません。私は二階派の新人なので、どうしても派閥間の競争はあるし、政治の世界では仕方がない。石にかじりついても当選してバッジをつけなければ何も打開できないと思っています」

 自民党の選挙区争奪戦はかくも非情だ。

※週刊ポスト2022年4月29日号

関連記事

トピックス

水原一平の父が大谷への本音を告白した
《独占スクープ》水原一平被告の父が告白!“大谷翔平への本音”と“息子の素顔”「1人でなんかできるわけないじゃん」
NEWSポストセブン
「オウルxyz」の元代表・牧野正幸容疑者(43)。少女に対しわいせつ行為を繰り返していたという(知人提供)
《少女へのわいせつで逮捕》トー横キッズ支援の「オウルxyz」牧野正幸容疑者(43)が見せていた“女子高生配信者推し”の素顔
NEWSポストセブン
“原宿系デコラファッション”に身を包むのは小学6年生の“いちか”さん(12)
《ド派手ファッションで小学校に通う12歳女児》メッシュにネイルとピアスでメイク2時間「先生から呼び出し」に父親が直談判した理由、『家、ついて行ってイイですか?』出演で騒然
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告と、事件があったホテルの202号室
「ひどいな…」田村瑠奈被告と被害者男性との“初夜”後、母・浩子被告が抱いた「複雑な心中」【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
注目を集めている日曜劇場『御上先生』(TBS系)に主演する松坂桃李
視聴率好調の『御上先生』、ロケ地は「東大合格者数全国2位」の超進学校 松坂桃李はエキストラとして参加する生徒たちに勉強法や志望校について質問、役作りの参考に
女性セブン
ミス京大グランプリを獲得した一条美輝さん(Instagramより)
《“ミス京大”初開催で騒動》「(自作自演は)絶対にありません」初代グランプリを獲得した医学部医学科1年生の一条美輝さん(19)が語る“出場経緯”と京大の「公式回答」
NEWSポストセブン
コンビニを兼ねているアメリカのガソリンスタンド(「地獄海外難民」氏のXより)
《アメリカ移住のリアル》借金450万円でも家賃28万円の家から引っ越せない“世知辛い事情”隣町は安いが「車上荒らし、ドラッグ、強盗…」危険がいっぱい
NEWSポストセブン
『裸ダンボール企画』を敢行した韓国のインフルエンサーが問題に(YouTubeより)
《過激化する性コンテンツ》道ゆく人に「触って」と…“裸ダンボール”企画で韓国美女インフルエンサーに有罪判決「表面に出ていなくても妄想を膨らませる」
NEWSポストセブン
裁判が開かれた大阪地裁(時事通信フォト)
《大阪・女児10人性的暴行》玄関から押し入り「泣いたら殺す」柳本智也被告が抱えていた「ストレスと認知の歪み」 本人は「無期懲役すら軽いと思われて当然」と懺悔
NEWSポストセブン
悠仁さまご自身は、ひとり暮らしに前向きだという。(2024年9月、東京・千代田区、JMPA)
《悠仁さま、4月から筑波大学へ進学》“毎日の車通学はさすがに無理がある”前例なき警備への負担が問題視 完成間近の新学生寮で「六畳一間の共同生活」プランが浮上
女性セブン
浩子被告の主張は
《6分52秒の戦慄動画》「摘出した眼を手のひらに乗せたり、いじったり」田村瑠奈被告がスプーンで被害者男性の眼球を…明かされた損壊の詳細【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
ビアンカ
《カニエ・ウェスト離婚報道》グラミー賞で超過激な“透けドレス”騒動から急展開「17歳年下妻は7億円受け取りに合意」
NEWSポストセブン