問題山積の日本の政界。しかし現役政治家たちの足取りは重い。政界の先達として、藤井裕久・元財務大臣(89)が、高市早苗政調会長に向けて提言する。
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高市早苗さんは新進党にいたので知ってはいましたが、特に印象はありませんでした。
その彼女が、先の総裁選でクローズアップされたことから、初の女性宰相という呼び声が高まっていると言われています。私自身は、女性宰相には肯定的です。ただ女性であることより、大事なのは能力です。その点、高市さんにはその能力があるのかどうか。
これについては、及第点はつけられません。理由は政治的にも政策的にも“安倍傀儡”の政治家だからです。
高市さんは昨年の自民党総裁選で当初は安倍元総理の総理再々登板に動き、安倍さんが総裁選に出ないなら自分が安倍政治を行なうと立候補。安倍さんもお墨付きを与えるがごとく高市支持を宣言しました。紛れもない安倍傀儡の政治家です。傀儡の政治家が一国の総理大臣の能力があると言えるのか。独り立ちできていない政治家は一人前の政治家ではありません。ましてや総理を任せるには不安を感じさせます。
政策的にも「安倍政治」の継承を掲げている。安倍元総理は、憲法を改正して自衛隊を明記すると宣言した。私は軍人政治を否定します。昭和は軍人政治がはびこり、我々の世代は大変な思いをした。友人は戦争で殺され、食糧もなく、B29の爆撃も受けた。軍人政治は誤りです。が、安倍さんは憲法に軍人(自衛隊)を盛り込めと言った。それは戦前のような軍人政治に道を拓きかねない。それに加えて、安倍政権は憲法解釈を変更して集団的自衛権を容認し、安保法制で日本の軍隊が世界の果てまで行けるようにしてしまいました。
そして共謀罪などの制度創設。私が共謀罪を問題視しているのは、国民の思想統制をしようとしているからです。共謀罪にはマスコミ規制なども含まれます。