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佐々木朗希が逆鱗に触れた「プロ野球審判」の知られざる”体育会系気質”

(共同通信社)

佐々木朗希と白井一行球審は一触即発の状態だった(共同通信社)

「令和の怪物」ことロッテ・佐々木朗希(20)が登板した4月24日のオリックス戦で、球審の白井一行氏(44)がとった“威圧行為”がいまなお物議を醸している。

 佐々木は前々回の登板(4月10日)で28年ぶりとなる完全試合を達成。前回の登板(4月17日)でも8回で降板するまでパーフェクト継続という投球を披露しており、この日の試合にも注目が集まっていた。問題になったのは2回裏、佐々木が投じた外角低めの直球がボールと判定された場面。ストライク判定でもおかしくない際どいコースだっただけに、佐々木は思わずマウンド前方へ2~3歩進み、苦笑いを浮かべた。すると白井球審が鬼の形相で佐々木に詰め寄り、高卒ルーキー捕手の松川虎生(18)が慌てて制止に入ったのだ。

 ネット上は〈白井球審が大人げない〉〈佐々木投手はまったく悪くない〉と佐々木擁護の声が噴出。球界OBからも賛否の声が挙がる中、当の白井球審は試合後、「別に話すようなことはない」とノーコメントだった。

 日本プロ野球選手会は4月28日、日本野球機構(NPB)に対し、選手への審判員の対応方法などについて問う質問状を提出する意向を明らかにした。白井球審の行為の是非はさておき、常にテレビ中継に映っているプロ野球審判員の実態というのはあまり知られておらず、そこに今回の騒動の“本質”が隠れているのかもしれない。長年にわたりプロ野球審判員を務め、現在は引退したA氏が語る。

「審判の世界は、選手と同等に上下関係が厳しいんです。たとえば新人の審判は試合後に先輩のシューズを磨くなど、伝統的な徒弟制度も残っています。審判団は5人ほどで班を組んで各球場を回るのですが、班長のベテラン審判が酒豪だったりすると、その下につく審判たちは遠征先で夜な夜な飲みに付き合わされる羽目になる。いわゆる体育会系のノリです」

 ジャッジに私情が入らないように選手やマスコミと飲みに行くことは禁止。試合中に選手や監督から判定への抗議を受けた際は、審判の威厳を保つために腰に手を当てて胸を張って対応する。そういった様々なルールも存在するという。

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