6年ぶりのセ・リーグ最下位に終わった昨年からの巻き返しを誓い、今シーズン「横浜反撃」をスローガンに掲げた横浜DeNAベイスターズ。開幕から負け続けた阪神の陰に隠れている印象だが、気づけば借金5の5位と低迷している(記録は5月4日現在)。開幕時点でオースティン、ソトの両外国人を欠き、4月には牧秀悟や桑原将志らが新型コロナウイルスに感染してチームを離れるなど主力抜きの戦いを強いられた。過去に4度3割を打ち、昨年オフに6年契約を結んだ宮崎敏郎も4月19日の阪神戦で走塁中に左太もも裏を痛め、現在ファームで調整中となっている。プロ野球担当記者が話す。
「DeNAの弱点は長年、レギュラーと控えの差が大き過ぎることでした。そのため、今年は大田泰示や藤田一也を補強し、底上げを図りましたが、若手が伸び悩んでいる。宮崎離脱後、控えの層の薄さが露呈しています。代わりにスタメン出場したサードの打率がやっと1割を超える程度しかないんです」(以下同)
4月20日の阪神戦から5月4日の中日戦までの11試合で、5選手がサードでスタメン出場しているが、トータルで29打数3安打、打率1割0分3厘と戦力になっていない。内訳を見ると、倉本寿彦が4試合で11打数1安打、柴田竜拓が3試合で8打数0安打、田中俊太が1試合で3打数1安打、 田部隼人が1試合で2打数0安打、伊藤裕季也2試合で5打数1安打となっている。
宮崎は開幕から『5番・サード』で3割5分1厘、3本塁打、9打点とポイントゲッターになっており、あまりに差が開き過ぎている。宮崎離脱後、11試合で4勝7敗と負け越しており、そのうち7試合は3点以下しか取れず、3度も完封負けを喫した。5月3日の中日戦では、2回に2点を先制したものの『8番・サード』の伊藤裕がショートゴロ併殺打に倒れ、流れを切ってしまう場面もあった。4回も二死二・三塁のチャンスで伊藤裕がショートゴロに終わった。