映画・ドラマ『闇金ウシジマくん』で山田孝之演じる闇金会社社長のもとで働く高田を演じた俳優の崎本大海(ひろみ。35)が、お金の基礎知識をまとめた著書『もうお金で悩まない』(扶桑社)を4月28日に発売した。俳優業と並行して「資産管理アドバイザー」としての情報発信を行なう背景には、崎本自身が借金取りの役を演じながら、私生活では消費者金融の無人契約機に通うという「お金」でドン底を味わった経験があったからだ。
6歳から子役としてのキャリアをスタートし、大河ドラマや連続テレビ小説『わかば』などに出演。人気バラエティ番組『クイズ!ヘキサゴンII』では「イケメン秀才キャラ」として活躍し、『闇金ウシジマくん』や『科捜研の女』など人気ドラマにも出演するようになった崎本だが、30代にさしかかる頃には仕事や収入が少しずつ減りはじめたのに生活水準を変えられずにいた。
崎本が当時を振り返った。
「20代で安定した収入が得られるようになり、タワーマンションに住み、ポルシェに乗って、まさに絵に描いたような『都会で豪遊する若者』の生活を送るようになっていました。
本当に恥ずかしい話ですが、そこから収入がどんどん減ってきても、支出は減らせない。お金が足りないということを僕自身が言えなくなっていました。
飲み会で割り勘の場面になると『全然いいよ』というポーズを無意識にとる。自分の中でカードの利用可能額まではギリギリいけるという感覚で、リボ払いをするようになって利息ばかり払って元本はまったく減らない。それでキャッシングをするようになって、それがどうにもならなくなると遠い知り合いにお金を借りるものの、人からお金を借りるという行為が非常にストレスになって、カードローンの借金はみるみる膨らむ。人に見られたらどうしようとドキドキしながら、キャッシングの契約機があるビルに入っていました。
『闇金ウシジマくん』の高田役をやっている時は作中に登場する様々な債務者と向き合っていましたが、私生活での借金がバレてネットニュースにでもなったらどうしようと不安になりながら夏でもパーカーを頭にかぶって(高田役の特徴的な)髪型が見えないようにして消費者金融のATMに借金を返しに行っていましたね。結局、トータルで400万円くらいの借金を抱えていました」