スポ根、ヤンキー、探偵、ベタな恋愛モノなど、多様なドラマが放送されているこの春。漫画原作のドラマ対決も見ものだ。放送作家の山田美保子さんが注目するのは『やんごとなき一族』(フジテレビ系)だ。「昼ドラの豪華版、あるいは『華麗なる一族』の簡素版(笑い)」として楽しめるという。
ヒロインの土屋太鳳(27才)が一般家庭から400年以上続く名家に嫁ぎ、理不尽な一族のしきたりなどに翻弄される「アフター・シンデレラ・ストーリー」。次期女主人の立場になった土屋は、兄嫁に頭から水をかけられたり、サウナ室に閉じ込められるなど毎回、さまざまな嫁いびりに遭う。
「ストーリーを楽しむというよりも、キャスティングの妙を感じてほしい。ヒロインの姑に不幸女優といえばこの人の木村多江さん(51才)、舅の愛人に昼ドラ『牡丹と薔薇』(フジテレビ系)でブレークした小沢真珠さん(45才)という名前を聞いただけでもお腹いっぱいなのに、兄嫁役の松本若菜さん(38才)が土屋さんをいびるときの意地悪い“顔芸”が最高で、目が離せません」(山田さん)
30年前に石田ひかり(49才)主演でドラマ化されたことがある『悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~』(日本テレビ系)も漫画原作ドラマの1つ。今田美桜(25才)が今回はヒロインを演じている。漫画家・テレビウォッチャーのカトリーヌあやこさんは、こう話す。
「30年前の作品がしっかり令和版にアップデートされている。ヒロインがいろんな部署に異動しながらどうやってのし上がっていくのかが見どころです」
視聴率は振るわないものの、好評価を得た間宮祥太朗(28才)主演の『ナンバMG5』(フジテレビ系)。ヤンキー一家・難破家の次男が、高校入学を機に真人間への更生を図る話だ。
ただ、注目されているのは間宮演じる主人公の愛犬の「松」。その演技に視聴者から「かわいい」の声が続出している。彼は知る人ぞ知るトップスターで、プロダクションに所属する柴犬の豆三郎くん(6才)だという。テレビ解説者の木村隆志さんが解説する。
「動物は撮影が大変というイメージですが、以前、豆三郎くんと共演したことがあるというフジテレビの西山喜久恵アナ(52才)によると、さすがスター犬だけあって、“NG”も少なくすごく優秀だそうです」
コラムニストの今井舞さんも「豆三郎が日本アカデミー賞助演男優賞に決定ですね」と太鼓判。