元横綱・稀勢の里の二所ノ関親方が結婚していたことが明らかになった。相手は6歳年下で、大阪府出身の一般女性だ。
「専属評論家を務める『スポニチ』が4月27日付の一面で報じましたが、これは翌日発売の『週刊文春』の“スクープ潰し”だった。入籍は今年1月のことで、コロナ禍で部屋への個別取材が禁止されていたとはいえ、初場所や春場所があったのにスポニチの担当者にさえ知らせない“極秘結婚”だった。結婚報道にあたっても新妻の写真提供すらなかった」(担当記者)
現役力士や部屋付き親方の結婚ならまだしも、部屋を構える親方の妻は「おかみさん」として部屋の広報担当なども担う。「表に一切出ないというのは考えにくく、これからどうするのか」(同前)と訝られている。
二所ノ関部屋は一門の総帥部屋の位置づけだが、角界の常識を塗り替える改革的な試みで知られる。
「親方は早大大学院で『新しい相撲部屋経営の在り方』をテーマに修士論文を書いています。現在は筑波大で土俵を間借りしているが、6月には茨城・阿見町に新しい部屋を開く予定だ。土俵が2面あり、トレーニングルームなども併設されるという」(後援会関係者)
角界では集中力が削がれるという理由で土俵は1面、筋トレよりも四股と鉄砲で鍛えるのが常識とされてきた。改革的な取り組みを続けるだけに、おかみさんも旧来の型にはめないつもりだろうか。
「とはいえ親方は『力士やスタッフがストレスなく過ごせる環境を2人でつくっていければ』とコメント。部屋を支えてもらうつもりなのは間違いない」(前出・担当記者)
おかみさんの仕事は多忙だ。日々の買い出し、チャンコの用意はもちろん、力士の健康管理や後援会の仕切り、部屋の金庫番も務める。
二所ノ関一門のおかみさんのひとりはこう言う。
「二所ノ関部屋の先代(元大関・若嶋津)のおかみさんは元歌手の高田みづえさんですが、お高くとまらずに部屋の切り盛りに尽力された。おかみさんは、“でしゃばらず、目立たず”が鉄則で、厳しい指導に耐える若い力士を励ますのが役割とされます。一方で、優しいばかりでは強い力士が育たなくて部屋の経営が回らないから、お尻を叩く役割が必要になることもある。単に“陰ながら支える”だけでは務まらないこともあるんです」
6月の部屋開きで“お披露目”があるのか、2人はどんな役割分担になるのか。“新しいおかみさんの在り方”にも注目だ。
※週刊ポスト2022年5月20日号