日曜朝のジャーナリズム・バラエティ『サンデー・ジャポン』(TBS系)第8代アシスタントに4月から良原安美アナウンサーが抜擢された。入社5年目で初回から堂々とした進行に共演者が「面白くない」と“苦情”を漏らすほどの安定感を見せる。
「実際は緊張感で張り詰めていて、翌日くらいまで興奮状態が続いてしまうほどなんです(苦笑)。それでも落ち着いた進行と感じていただけたのは、この春まで2年間お世話になった爆笑問題さんとのラジオのおかげです。多彩なゲストを迎える4時間の生放送で度胸もつきましたし、トークスキルや進行の間の取り方など、おふたりからたくさん学びました。爆笑問題さんとの絡みでは『やめてくださいよ!』を禁句にしています。それ以上広がらなくなってしまうので。放送は必ず振り返り、“話を振られて今日はこうリアクションしたけれど、他にはどんな返しができるか”など、今後に役立つメモを書きためています」
ニュースプレゼンターとして参加する報道番組『Nスタ』で培われた経験も、安定感に繋がっているのだろう。
「台本だけに頼らず、自分の言葉を交えてわかりやすく伝える姿勢は『Nスタ』仕込みです。もともとはエンタメ情報番組志望でしたがラブコールは届かず、1年目は本当に仕事もなくて……。焦りですごく悩みましたが、こつこつ積み重ねてきた5年目の今だからこそ、『サンジャポ』でも自分が果たせる役割があると胸を張れるようになりました。今は逆に各駅停車的な“遅咲き”の歩みでよかったなって思うんです」
現在の開花状況は「まだまだかたい蕾」だと語る。
「この仕事が心から好きなので実力を蓄えながら開花はなるべくゆっくりと、伝え手として長い命でありたいです。置かれた場所で自分の花を咲かせ、30代を迎える頃にTBSには良原がいると安心して見られるアナウンサーになれていたら嬉しいです」
【プロフィール】
良原安美(よしはら・あみ)/1995年10月9日生まれ、神奈川県出身。立教大学卒業後、2018年にアナウンサーとしてTBS入社。紙と活字とサウナを愛し、読書とサウナ巡りが趣味。ラジオ『爆笑問題の日曜サンデー』などを経て、現在の担当番組は『Nスタ』(月・火)、『サンデー・ジャポン』。
撮影/藤本和典 取材・文/渡部美也
※週刊ポスト2022年5月20日号