山口県阿武町が新型コロナの給付金4630万円を誤って24歳男性に振り込み、返還を拒まれた問題の余波が止まらない。5月16日、男性の弁護士が「顔出しNG」の形で会見を開き、「男性の所在はわかっているものの返還は難しい状態だ」と説明。さらに阿武町は男性と連絡が取れていないと発表しているのに対し、男性の弁護士は「連絡は取れている」と語っており、会見を見た人たちからは「いま男性はどうしているのか」「なぜ返金できないのか」など疑問の声が相次いだ。
矛先は男性の弁護士にも向いており、「なぜ顔を見せないのか」「男性からはどのように頼まれたのか」「弁護士費用はどこから出ているのか」といった声が上がり、疑問は尽きない。
「殺人事件でかなり被告が不利なケースでも弁護士は顔出しが原則であり、今回のように顔を伏せることは信用度にも関わるため、極めて異例です。男性の代理人になった経緯など、あまりに不可解なことが多すぎます」(全国紙社会部記者)
元大阪府知事の橋下徹弁護士も、『Live News イット!』(フジテレビ系)の中で、「弁護士は顔を出すべきですよ。顔を出して堂々と代理人として主張してほしいですね。顔を隠してしまうと、よほどまずいというふうに思われてしまうので、顔を出してほしいと思います」とコメントしている。
阿武町はどれほど実態を把握しているのだろうか。町役場に問い合わせると、総務部担当者がこう答えた。
「弁護士の方がどのような方かは分かりませんし、顔出ししなかった理由についても分かりません。ただ阿武町には弁護士事務所がないので、地元の弁護士さんではありません。それ以上はお答えできかねます」
男性の居所だけでなく、弁護士についても素性などが一切分かっていないというのだ。