次に意識したいのは、呼吸。

「心臓と肺は連動しています。肺から入った酸素は血液とともに全身に流れますが、酸素が足りなくなると、心臓は心拍数を上げ、酸素を補おうとします。心拍数が上がると寿命が短くなる傾向があるので、ふだんからゆったりと呼吸すること。深い呼吸は心拍数を下げる働きがあります」

 ただし、深呼吸も回数が多ければいいわけではない。

「深呼吸を繰り返すと二酸化炭素を必要以上に吐き出すことになります。体内の二酸化炭素が減りすぎると、『過換気症候群』になり、発作的に息苦しくなったり、呼吸が速くなったりします。深呼吸は1日3〜5回で、1回30秒程度にとどめておきましょう」

 続いて、昼から午後の習慣を見て行こう。

ちょこちょこ運動で下半身に筋肉をつける

 正午になった、さあ、ランチの時間だ。では、何を食べるのが心臓にいいのだろうか。

「ラーメンやうどん、そばといった麺類には塩分が多く含まれているので、毎日摂るのはNGです。ラーメン1杯だけで1日の塩分摂取量の目安を軽く超えてしまうので、もし食べるのであれば、必ずスープは残しましょう」

 別府さんはランチにサラダを食べることが多いという。

「カットしたピーマンやにんじん、トマト、ブロッコリー、ゆでたチキンといったシンプルなもの。お弁当箱1杯分くらいの野菜を食べるので、満足度も高い。これを5年以上続けています。ドレッシングは市販のものを使っていますが、大さじ1程度です。そのほか、ご飯は茶碗1杯程度です」

 食後は一休みするのではなく、できるだけ体を動かすことがおすすめだ。

「食後、すぐに運動すると血糖値の急上昇を抑えられます。また、筋トレをすると筋力がついて基礎代謝が上がります。

 筋トレは、心臓病予防になります。特に下半身を鍛えることは必須。足は第二の心臓といわれますが、健康維持に筋トレは欠かせません。

 杖が必要な80代以上の高齢者でも、筋トレをすれば筋肉はつきます。私の患者さんにも週2〜3回、10〜20分の筋トレをしてもらっていますが、それだけで大きな変化がありますよ」

 筋トレは難しいものでなくてOK。エクササイズを食後の習慣(1日1回5分程度)にすれば、筋力はアップする。

「ウオーキングも手軽に始められるのでおすすめです。心臓は、鍛えることで心拍数が安定しますが、張り切りすぎるとかえって心拍数が上がりすぎて、心臓発作を起こすことにもなりかねません。運動時の心拍数は60代で100以下が目標。心拍数が低いほど心臓に負担がかからず運動ができているというデータがあるので、やりすぎは禁物です」

関連記事

トピックス

石橋貴明の近影がXに投稿されていた(写真/AFLO)
《黒髪からグレイヘアに激変》がん闘病中のほっそり石橋貴明の近影公開、後輩プロ野球選手らと食事会で「近影解禁」の背景
NEWSポストセブン
秋の園遊会で招待者と歓談される秋篠宮妃紀子さま(時事通信フォト)
《陽の光の下で輝く紀子さまの“レッドヘア”》“アラ還でもふんわりヘア”から伝わる御髪への美意識「ガーリーアイテムで親しみやすさを演出」
NEWSポストセブン
24才のお誕生日を迎えられた愛子さま(2025年11月7日、写真/宮内庁提供)
《24歳の誕生日写真公開》愛子さま、ラオス訪問の準備進めるお姿 ハイネックにVネックを合わせて顔まわりをすっきりした印象に
NEWSポストセブン
ニューヨークのイベントでパンツレスファッションで現れたリサ(時事通信フォト)
《マネはお勧めできない》“パンツレス”ファッションがSNSで物議…スタイル抜群の海外セレブらが見せるスタイルに困惑「公序良俗を考えると難しいかと」
NEWSポストセブン
中国でライブをおこなった歌手・BENI(Instagramより)
《歌手・BENI(39)の中国公演が無事に開催されたワケ》浜崎あゆみ、大槻マキ…中国側の“日本のエンタメ弾圧”相次ぐなかでなぜ「地域によって違いがある」
NEWSポストセブン
韓国・漢拏山国立公園を訪れいてた中黒人観光客のマナーに批判が殺到した(漢拏山国立公園のHPより)
《スタバで焼酎&チキンも物議》中国人観光客が韓国の世界遺産で排泄行為…“衝撃の写真”が拡散 専門家は衛生文化の影響を指摘「IKEAのゴミ箱でする姿も見ました」
NEWSポストセブン
 チャリティー上映会に天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが出席された(2025年11月27日、撮影/JMPA)
《板垣李光人と同級生トークも》愛子さま、アニメ映画『ペリリュー』上映会に グレーのセットアップでメンズライクコーデで魅せた
NEWSポストセブン
リ・グァンホ容疑者
《拷問動画で主犯格逮捕》“闇バイト”をした韓国の大学生が拷問でショック死「電気ショックや殴打」「全身がアザだらけで真っ黒に」…リ・グァンホ容疑者の“壮絶犯罪手口”
NEWSポストセブン
渡邊渚アナのエッセイ連載『ひたむきに咲く』
「世界から『日本は男性の性欲に甘い国』と言われている」 渡邊渚さんが「日本で多発する性的搾取」について思うこと
NEWSポストセブン
“ミヤコレ”の愛称で親しまれる都プロにスキャンダル報道(gettyimages)
《顔を伏せて恥ずかしそうに…》“コーチの股間タッチ”報道で謝罪の都玲華(21)、「サバい〜」SNSに投稿していた親密ショット…「両親を悲しませることはできない」原点に立ち返る“親子二人三脚の日々”
NEWSポストセブン
ガーリーなファッションに注目が集まっている秋篠宮妃の紀子さま(時事通信フォト)
《ただの女性アナファッションではない》紀子さま「アラ還でもハート柄」の“技あり”ガーリースーツの着こなし、若き日は“ナマズの婚約指輪”のオーダーしたオシャレ上級者
NEWSポストセブン
世界中でセレブら感度の高い人たちに流行中のアスレジャーファッション(左・日本のアスレジャーブランド「RUELLE」のInstagramより、右・Backgrid/アフロ)
《広瀬すずもピッタリスパッツを普段着で…》「カタチが見える服」と賛否両論の“アスレジャー”が日本でも流行の兆し、専門家は「新しいラグジュアリーという捉え方も」と解説
NEWSポストセブン