国内

泥酔逮捕の財務次官候補 “熊本の神童”“政治家と張り合える”と言われたエリート人生

暴行の疑いで現行犯逮捕された財務省の小野平八郎・総括審議官(時事通信フォト)

暴行の疑いで現行犯逮捕された財務省の小野平八郎・総括審議官(時事通信フォト)

 5月19日深夜、地下鉄車内での暴行の疑いで現行犯逮捕されたのは財務省の小野平八郎・総括審議官(56)。本省局長級の高官であり、「次官候補」ともされていた……そんな彼に、いったい何が起きたのか。【前後編の後編。前編から読む

 * * *
 小野氏はどんな人物で、どんな官僚人生を送ってきたのだろうか。

「ニュースで知って本当に驚いています。小野君はそんなことをするような人ではないんですよ。もし、彼のために署名活動などがあったとしたら、私は署名したい」

『週刊ポスト』が取材で話を聞いた高校時代の同級生たちは男性も女性も多くがそう語るのである。

 小野氏は熊本大学附属中学から県立熊本高校に進んだ。地元で「熊高(くまたか)」と呼ばれる県下随一の進学校である。中高一緒だったという男性の同級生の証言だ。

「中学、高校ともに成績は常に学年トップ。勉強だけしているタイプではなく、高校時代はラグビー部で活躍していました。彼の父親は自衛官で、4人家族で官舎に住んでいましたが、彼の東大法学部合格を機に一家で東京に引っ越しました」

 友人たちからは「オノへイ」と呼ばれて親しまれていた。

「彼の父親が自衛官で、日露戦争の時に日本海海戦で勝利した連合艦隊司令長官、東郷平八郎提督の名前からとったという話を聞いたことがあります。小野君はリーダーとしての振る舞いも本当に立派でしたよ。体育の授業でラグビーをやった時には、ラグビー部の彼がリーダーシップをとってうまくまとめていた」(別の男性同級生)

“神童伝説”は枚挙にいとまがないほど。

「われわれの頃は学年450人中の上位200番まで名前を貼り出していたんですが、そこでも常にトップにいるような人でした。同級生から東大には何人も合格したが、彼は東大合格組の中でもレベルが違うといわれていました」(別の男性同級生)

「本当に優秀で性格も誠実でした。官僚として日本のために働いていたと思う。今回のことで役職を外れたようですが、本当に残念です。日本にとって損失ではないでしょうか」(女性の同級生)

 高校時代の同級生から、これほど惜しまれる人物はそうはいない。

関連キーワード

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン