歌手で俳優の杉良太郎が5月26日、埼玉・飯能市を訪れて市内のシニアヒップホップダンスチーム「GOLD DRAGON(ゴールドドラゴン)」を訪問し、ダンスのパフォーマンスを鑑賞した。
厚生労働省・健康行政特別参与として、国民の健康意識向上に尽力する杉。この日は同省の「知って、肝炎プロジェクト」の普及活動の一貫で飯能市を表敬訪問。新井重治市長との懇談の中で、杉は「肝炎は早期発見で治療することができる。そのためには肝炎ウイルス検査をすることが大事なんです。肝炎は風邪などと違って自覚症状がほとんどない。そのため、知らないうちに病気が進行し、放っておくと肝がんになってしまうという怖さがあります。高齢者の皆さんには健康な状態で長生きしてほしい。」と呼びかけた。
表敬訪問のあと、杉は名誉会長を務める一般社団法人 日本国際ダンス連盟 FIDA JAPANが推進する「ダンス健康クラブ」に登録するGOLD DRAGONとも交流を深めた。ダンス健康クラブは65才以上のダンスチームを全国47都道府県に作るプロジェクトで、現在は飯能市を含めて6都市の団体が登録している。
飯能市の社会福祉協議会が主催したシニアヒップホップ講座をきっかけに2018年に結成されたGOLD DRAGONは、男性1名・女性37名で構成され、平均年齢は69.7才。約1か月半かけて準備したステージでは、“アラ古希”の彼女たちがジャクソン5の「ブレイム・イット・オン・ザ・ブギー(今夜はブギー・ナイト)」に合わせ、軽やかにステップを刻んだ。
約1分で20パターン近くの振り付けを披露すると、「イエーイ!」と揃ってポーズを決めて杉にアピール。フロアに溢れるメンバーの元気なかけ声と明るい笑顔に、杉も何度も楽しそうに頷いて拍手を送った。チームの活動を視察した後は、杉とメンバーのうち代表者の3名(今川美雪さん・70才、斎藤厚子さん・68才、川村美智子さん・65才)で、懇談を行った。
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川村:「杉様」の前で踊るなんてどうしようって、みんなで緊張していたんです。でも実際に杉さんが目の前に来たら嬉しくなっちゃって自然と笑顔になるわ、いつもは出ない声が出るわ(笑い)。練習よりずっと上手に踊れた気がします。
斎藤:そうそう、いつもはコーチから声を出してと言われても、みんな全然出ないのに(笑い)。今日はとにかく楽しく杉さんの前で日頃の練習を出しきろうと踊ったら、とってもすっきりしました。
今川:ビックリしたのが、普段なら練習中に「肩が上がらない」「膝が痛くて無理」なんて文句がみんなから出るのに、今回は一切出ませんでした。
杉:ダンス健康クラブの活動を立ち上げる際、「高齢者のダンスチームなんて本当に踊れるんですか」という懐疑的な意見も随分あったんです。そこで私はハッキリ言いました。完璧さを求めているのではなく、皆さんが輝けるかどうかが大事だ、と。高齢者はきっと「今日は足の筋が張っちゃって」とか「今日はなんだか気分が乗らない」とか、あれこれぐずぐず不調を訴えて、文句を言いながらステージに立つ。だけど、それが面白いんじゃないの?って。
斎藤:ステージの上で五十肩や神経痛を我慢しながら。
杉:「イテテテッ!」とか顔をしかめて、みんなで踊る。
3人:あははは!
杉:最高に明るいステージになりますよ。若い子が同じことをしたら鍛えて出直せとなるけど、高齢者チームのいいところはちょっとくらいフラフラしたって文句を言われない。ぜひ皆さんのダンスをテレビの地上波でも流してもらいたいと思っています。
3人:え~っ、そんな姿を見られちゃうんですか!?