「雅子さんのことは、ぼくが一生全力でお守りしますから」。天皇陛下の、雅子さまへのプロポーズのお言葉である。6月9日、両陛下は29回目の結婚記念日を迎えられ、結婚生活は30年目に入る。
両陛下の、お互いを慈しみ、尊重し合う姿勢は、当時からまるで変わっていない。ご体調が心配される雅子さまも、このところ、外出を伴う公務に続けて出席されるなど、順調に快復へ向かわれていることが感じられる。
5月19日には、名誉総裁を務められる全国赤十字大会へ臨席された。その壇上で、ちょっとしたハプニングが起きていた。
「日赤の事業に貢献した人に、雅子さまが有功章を授与されたときのことです。受章者の礼を待たずに雅子さまが有功章をお渡しになりそうなシーンがありました。以前の雅子さまでしたら、そうした“ミス”を深刻に捉えすぎてしまう面がありました。しかし、周囲の心配をよそに、今回は動揺したご様子は見られませんでした」(宮内庁関係者)
雅子さまが歩まれてきた道のりは、決して平坦ではなかった。
「ハーバード大学卒業、外務省勤務という華々しい経歴に注目が集まりました。成婚後すぐの中東訪問では、女性王族の集まりで、通訳なしで会話を弾ませるなど、雅子さまにしかなしえない国際親善の力を遺憾なく発揮された。
一方で、ご自身の言葉で話され、時には口を開けて表情豊かに笑われたり、感極まって涙をこぼされたりする姿が“皇太子妃らしくない”とバッシングされたこともありました」(皇室記者)
そうした否定的な意見や、お世継ぎ問題にさらされ、2004年、雅子さまは長い療養を余儀なくされることとなった。
しかし、2019年に皇后というお立場になられ、雅子さまは自信を取り戻されつつある。
「きっかけは、2019年11月の、即位祝賀パレードでしょう。雅子さまはそれまで、思うように公務ができないことに苦しまれていたといいます。しかしその日、たくさんの歓声を浴びて、想像よりも多くの国民から好意的に受け入れられていると気づき、驚かれたそうです。流れる涙を白い手袋でぬぐわれるシーンもありました」(前出・皇室記者)
即位関連行事での海外要人の接遇や、コロナ禍でのオンライン公務などを通じて、雅子さま流の“皇后スタイル”が固まるにつれ、雅子さまは再び、表情豊かに活躍されようとしている。
そんな雅子さまが、目下気にかけ、焦燥されているのが、愛子さまの今後だという。