NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』6月5日放送回で、堀田真由(24)演じる比奈が初登場した。前週の5月29日放送回では新垣結衣演じる八重が急死。“ガッキーロス”が広がるなかでの初登場には、「果たして視聴者に受け入れられるのか」という不安も囁かれていたが、杞憂に終わったようだ。芸能ライターの島本拓氏が語る。
「比奈は後に北条義時(小栗旬)の正室となる人物。これまで義時と八重の純愛劇を観てきた視聴者にとっては、ガッキーロスもあり非常に難しいタイミングでの登場でした。が、堀田さんは予想以上の好演で、しっかりインパクトを残したように思います。八重を忘れられず、後妻をもらう気のない義時について『噂によるとあのお方、色恋になると相当しつこいらしいんです』『薄気味悪くて』と比企能員(佐藤二朗)、道(堀内敬子)に語るなど、ただかわいらしいだけでなく、何か強い意思を感じさせる演技でした。その点では八重と似た部分もあり、今後、義時が惹かれていく予感も感じさせられる初登場でした」
SNSでもおおむね好意的に迎えられており、〈比奈さん小四郎(注・義時)のこと結構気に入ってそうでちょっとそれは微笑ましく思っちゃった。また面白い女性が登場したなと。いや八重さんロスは続いてるのだが〉〈確かに比奈ちゃんはかわいいが 八重さんのあとではさすがに多少霞むのでは……と思ったけどめちゃくちゃかわいいしなんなら八重さんより小四郎に対して辛辣〉といったツイートが並んだ。
堀田真由は「ゼクシィ」などのCM出演やバラエティ番組への出演が目立つが、業界内では密かに「実力派女優」として知られている。
「2017年には朝ドラ『わろてんか』で主役の妹役として出演し注目を集めるなど、女優としてのキャリアもしっかり積んでいます。昨年は映画『るろうに剣心 最終章』に出演し、今年はNHKの正月時代劇『幕末相棒伝』のヒロイン、そして今回の『鎌倉殿』と、若い世代にしては珍しく時代劇への出演が多いのも特徴です。大河の出演にあたっては、『所作が無意識にできないと感情も止まってしまう。家でお着物を着て練習しています』とコメントしており、努力家な部分が窺えます。
比奈は北条と比企の間を繋ぐという難しい役どころ。今後、物語は怒涛の展開となり、後に比企家も滅ぼされますが、そのなかで比奈が鍵を握る展開になっていくことでしょう。そこで堀田さんが存在感を発揮すれば、大きな飛躍のきっかけになるかもしれません」(同前)