ライフ

東京から唐津への移住生活 リアルに起きた「まるで青春ドラマ」な出来事

波戸岬名物のサザエの壺焼き・アワビ焼き・イカ焼きは目の前で焼かれる

波戸岬名物のサザエの壺焼き・アワビ焼き・イカ焼きは目の前で焼かれる

 都会の喧騒を離れて、地方都市に移住した──そんな願いを持っている人も少なくないだろう。女性セブンの名物ライター“オバ記者”こと野原広子さんが、東京から佐賀減唐津市に移住したネットニュース編集者の中川淳一郎さんのもとを訪れた。移住生活のリアルはどうなのか? オバ記者が中川さんの唐津生活に迫る。

 * * *
「こんなところが日本にあったんだねぇ」と何回言ったことか──。

 ライターという仕事がら、日本全国いろんな土地を訪れたけど、2泊して帰京して、2週間もたたないうちにまた行きたくなって、居ても立ってもいられず航空券を予約した、なんてところは初めてよ。

 そう、私がGWに続いて再訪した佐賀県唐津市の話。

 そもそもは、貯まったマイルを航空券に換えてくれる「どこかにマイル」というJALのサービスで北九州往復チケットが当たったから。「北九州」で思い出したのが、ネットニュース編集者で旧知の仲の中川淳一郎さん(48才)。そういえば彼の移住先が佐賀県だったっけと思い出して、急に会いたくなったの。唐津とか佐賀に関してはその程度の興味だった。

 いまだから言うけど、2年くらい前に彼から「移住する」と聞いたときは、絶対うまくいきっこないと思ったもの。それが1年半も住んでいる。どういうこと? その話を聞きたかったわけ。

 というのも、私も昨年の夏から冬にかけて、母親の介護で茨城の実家に“移住”していたから(18才で上京して以来、東京暮らし40年超の私にとっては、里帰りというよりは“移住”)。

 そこは生まれ育ったところだから、悪いわけがない。人の情も身に染みるし、介護・医療関係者のやさしさには何度も胸が熱くなった。それから、筑波山麓の朝晩の景色のすばらしさね。あれがどれだけシモの世話の苦痛を和らげてくれたことか。

 だけど、じゃあ、母親を看取ったいまもそこに住みたいかというと、う~ん……腕組みして考えちゃう。ましてや、縁もゆかりもない土地に移ったらどうなるか。移住なんてそうそううまくいくもんじゃないと思っていた。

 でも、中川さんが待ち合わせ場所に「オバ記者~」と手を上げて現れた姿を見た瞬間から、私の予想が完全に外れたことがわかったね。元気はつらつ。顔に屈託がない。

 聞けば、唐津市は九州の中でも台風直撃の少ないところで、一日の寒暖差が少なく、そのせいかどうか、びっくりするほど人が穏やかで、私のようなよそ者に対して垣根が低いんだわ。

 地元でみかん農家をしながらロックバンド活動をしている山崎幸治さんは、海辺のキャンプ場の芝生で私が「ここで寝そべってラブラブの写真を撮りたい!」と言うと、すぐにノリノリで応えてくれた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン