参院選挙(6月22日公示、7月10日投開票見込み)に向けて各地でボルテージが上がっている。元TBS「ニュースの森」キャスターの立憲現職・杉尾秀哉氏に、自民党新人のものまねタレント・松山三四六氏が挑む“タレント候補対決”の選挙区だ。
長年、FM長野でパーソナリティを務めた三四六氏は地元での知名度は高いが、出馬表明直後、地元放送局の女子アナとの不倫疑惑が報じられ、出鼻を挫かれた。
巻き返しの“秘密兵器”が妻で女優の網浜直子氏の応援だ。網浜氏は5月から事務所に詰めて支援者の世話をするなど“内助の功”ぶりを発揮し、さる6月5日の街頭演説では夫とともに演台に立って街頭デビュー、「網浜さーん」と集まった有権者たちとグータッチを交わしていた。
松山陣営の選対関係者が語る。
「奥さんが候補者と一緒に回ってくれるのが大きい。女優としてではなく、候補者の妻としての振る舞いがイメージアップにつながっている。まだ女性問題の影響が完全に解消とまではいかないが、かなり緩和してくれています」
一方の杉尾陣営も松山氏の作戦を警戒する。
「三四六氏は事務所にも看板やのぼりをほとんど出さず、HPにも公開しないでツイッターなどSNSを駆使した空中戦を展開している。5月の情勢調査ではウチが優勢であるものの、20代や40代男性では三四六氏のほうが優勢と出ているから油断はできません」(選対関係者)
情勢は出だしでつまずいた三四六氏が杉尾氏を追い上げている。
「長野は杉尾氏のリードが大きく、優勢のまま逃げ切れそうです。維新の新人候補が出馬したことも三四六氏の票が食われる」(政治ジャーナリスト・野上忠興氏)
三四六氏には厳しい選挙戦のようだ。
※週刊ポスト2022年6月24日号
【訂正】 各選挙区予測の図において、政治ジャーナリスト・野上忠興氏は富山選挙区について自民党と予測していましたが、誤って立憲民主党と掲載していたため、訂正しました。