NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の舞台として盛り上がる静岡県東部。衆議院選挙でいえば静岡5区にあたるこの地域で、「せっかく大河で注目されて観光に力を入れているのに、あの議員のせいで台無しだ」と総スカンを食らっているのは、岸田文雄首相(64才)の派閥、岸田派のホープといわれた吉川赳衆議院議員(40才)である。6月10日発売の『週刊ポスト』で“パパ活疑惑”が報じられ、自民党を離党したあのお騒がせ議員だ。
6月22日に参議院選挙公示を控える大事な時期。内閣支持率は60%以上と高く、ここまで死角のなかった岸田政権が、自らつまずくスキャンダル。しかも、女性層に最も嫌われる“醜聞”では、現政権へのダメージも小さくはない。
詳細は実に生々しい。“パパ活”のお相手の女性は、18才ながら吉川議員に勧められて高級焼肉店で飲酒。さらにホテルで共に過ごしたのだが、彼女は週刊ポストの取材に「4万円のお小遣いをいただいて、ホテルのベッドで服を脱がされた」と証言。未経験の女性が何度も拒否すると、吉川議員は「胸を見せて」と言い一人で始めたという……国会議員にあるまじき、文字にするのも憚られる行動である。自民党関係者が怒気を込めて話す。
「離党だけで済むはずがありません。彼はこれまで4回出馬していますが、小選挙区で一度も勝てずに全敗。ようやく比例で復活当選したという体たらくでした。比例当選なんだから離党と同時に議席を党に返して、議員辞職するのが筋でしょう」
ついには、吉川議員の選対本部長だった県議会議員の植田徹氏からも「一刻も早く辞職すべきというのが自民党静岡5区支部役員全員の見解」と見捨てられ、四面楚歌なのである。将来有望な国会議員なら、擁護の声があがってもよさそうだが、皆無に等しい。この吉川議員、そもそもいわくつきの人物だったようだ。地元の吉川議員の後援会関係者が明かす。
「彼のお父さんは地元で学習塾などを経営し、県議を7期も務めた名士でした。吉川さんはその父から選挙地盤と約1億円の資産を継いだ典型的なお坊ちゃんなんです。いわゆるセレブゆえに、プライドが高いというか……それが経歴にも出ているんです」
吉川議員の経歴には“謎めいた部分”があるという。