電動キックボードで車道をスーッと走る人の姿が都内では珍しくなくなった。2022年4月の道路交通法改正案の可決により注目され、実証実験に参加するシェアリングサービスの駐車場も急増中だ。自転車を趣味にするタレント・玉袋筋太郎さんが、生まれ育った西新宿で“初乗り”を体験した。
「いやぁ、時代は変わったなあ! 『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』で言えば、マーティの乗り物がスケボーから、宙に浮くホバーボードに変わるみたいな(笑)。西新宿を自転車で走っていた子供の頃を思い出すと、半世紀近く未来へタイムスリップしてきたように感じます」
シェアリングサービス「LUUP」を利用し、玉袋筋太郎さん(54)が人生で初めて電動キックボードに乗り、生まれ育った西新宿をドライブした。
Luup社が提供するシェアリングサービス「LUUP」のポートは東京950、大阪280、横浜30、京都80の計1300以上(6月現在)。仙台でも小規模の実証実験が始まっている。利用者層は主に20~50代で男女比率は同程度。都内では渋谷付近などでの利用が多い。
「“歩くとちょっと遠い、でも電車やタクシーに乗るほどでもない”10~20分程度の距離の移動が多いですね。平日は通勤通学や営業先への移動、休日は散策や観光などに利用されています」(同社広報)
特例措置下の電動キックボードの走行条件は、「LUUP」など事業者の公道実証実験の場合、法令上の位置づけは小型特殊自動車になる。普通自動車などの運転免許証の携帯は必須だが、ヘルメット着用は任意。通行区分は車道、自転車専用通行帯、自転車道、自転車が走行可能な一方通行路となり、最高速度は時速15キロだ。
なお、個人所有キックボードの場合は原動機付自転車の区分でヘルメット着用が義務付けられているなど、実証実験中の「LUUP」とは扱いやルールが異なる。
運転する前に運転免許証登録や交通ルールテストなど、安全対策が取られていることを玉袋さんは高く評価する。
「昭和のガキの頃は『ローラースルーGOGO』というキックボードが一大ブームを巻き起こしましたが、学校で禁止されたので、キックボードはそれ以来。運転免許を持つ大人が交通法規とマナーを守って乗るLUUPのシステムはいいですね。車道を走るので、利用者も車の運転手もお互い気を付け合うことが大事です」