『an・an』(マガジンハウス)の“抱かれたくない男ランキング”で5年連続1位に輝くという偉業(?)を成し遂げた過去を持つ出川哲朗(58)。今でこそリアクション芸人の第一人者として高い評価を得て人気を博しているが、芸能界に足を踏み入れた時に志していたのは「役者」だった。
横浜放送映画専門学院で出川と出会い、内村光良や南原清隆とともに『劇団SHA.LA.LA』の立ち上げに携わった入江雅人が当時の思い出をこう振り返る。
「『劇団SHA.LA.LA.』旗揚げの時、セットの資材を2人で東急ハンズに買いに行きました。ベニヤ板より発泡スチロールの板のほうが安いうえに断然軽くて運びやすいので、発泡スチロールの板を選んで、出川くんの住んでいたアパートまで運びながら『何でみんな、発泡スチロール使わないんだろうね、馬鹿だね』と笑い合いました。
ところが本番になったら発泡スチロールのセットは、人が少し触れると摩擦でポロポロと塗装が剥がれていき、役者がぶつかりでもしたら即パキッ!と折れました。『だから誰もセットに使わないんだ……!』と2人して納得しましたね(笑)。その時に発泡スチロール板をピンクに塗って、大きく『SHA.LA.LA』と書いた看板を作りました。舞台の上に飾ったりして、しばらく出川くんの部屋に置いてありました。懐かしいですね」
1998年8月に第18回公演『タイタニック』を上演した後、『劇団SHA.LA.LA』は活動休止を発表。しかし解散には至らず、2009年に活動を再開することとなる。2010年には12年ぶりに「DONNA SUMMER NIGHT」を公演し、メンバーが再び舞台に立った。