何気ないおしゃべりのようなトーンでしたが、私が高卒で苦労したでしょうというニュアンスが込められていたように思います。そのさりげない優しさをなんと表現したらいいのでしょう。実際、目の前にいらした林さんは出版業界のトップリーダーであることを超えて、大きく包み込んでくれるような存在で、その温かさが別れた後も残っています。こんな体験は65才になった現在までほかに一度もありません。
私には大学の理事長がどんなことをするのかわかりません。が、きっと「オバさん力」で生まれ変わった日本大学を見せてくれると、その優しさに直に触れた私は信じてやみません。
オジさんたちの幼稚なふんぞり返りや怒号(←コレ、国会でよく見られます)、あからさまでワキの甘い裏工作などに負けませぬよう、心から応援しております。そして、もし人手が足りないときはどうか声をかけてください。何をさし置いても馳せ参じます。
敬具
【プロフィール】
「オバ記者」こと野原広子/1957年、茨城県生まれ。空中ブランコ、富士登山など、体験取材を得意とする。
※女性セブン2022年6月30日号