化粧品メーカー・ポーラが発表した「美肌県グランプリ2021」によると、美肌県第1位に輝いたのは石川県で、2年連続のトップだった。「美肌県グランプリ」とは、ポーラのパーソナライズドサービスブランド「APEX(アペックス)」が保有する約1970万件(2021年12月末時点)もの肌のビッグデータを活用したもので、毎年“いい皮膚の日(11月12日)”に発表されている。
同じ日本の中でも、居住地域によって肌状態に差が出てくるのは、環境の影響もある。肌に影響を与える「水蒸気密度」「日照時間」「気圧」「肌荒風」気象環境に加え、夏特有の「毛穴熱風」と、夏に威力を強める「肌荒大気」があることが、ポーラと日本気象協会の共同研究で明らかになった。
毛穴を広げる毛穴熱風
毛穴熱風には2種類あり、その1つが「山の毛穴熱風」。これは、フェーン現象(湿った空気が山を越えるときに雨や雲として水分を減らし、乾いた空気が山を下ることで山の風下側で気温が上昇すること)によるもので、この熱風にあたると毛穴が開いてしまう。
もう1つは「海の毛穴熱風」で、太平洋側の南寄りの強い海風により、一気に湿度の高い熱い空気が押し寄せることで、毛穴が開いてしまう。同社のAPEXブランドマネージャー・佐々木雅之さんはこう解説する。
「毛穴熱風にわずか30分あたるだけで毛穴の面積が約2倍に拡大するという実験結果もあります」(佐々木さん、以下同)
山の毛穴熱風が吹くのは、福島県・栃木県・群馬県・埼玉県・静岡県・岐阜県・福井県・滋賀県・京都府・大阪府・奈良県・福岡県・佐賀県。海の毛穴熱風は、茨城県・千葉県・神奈川県・静岡県・和歌山県・沖縄県に吹くので注意したい。ちなみに、静岡県はダブルの毛穴熱風の影響があるので要注意だ。
毛穴熱風から肌を守り、トラブルを進行させないためには、メイク前にしっかり保湿すること。また、メイクした肌に熱風にあたった肌をおしぼりなどで冷やすと、ファンデーションが開いた毛穴に落ち込んだ状態で固定され、余計に毛穴が目立ってしまう。メイク直しをするなら、コットンでふき取ってからがいい。