「ミスマガジン2004」グランプリを獲得するなど、芸能界で華々しく活躍した元グラビアアイドルの小阪由佳さん(37)。2009年に芸能界を引退後、20キロも激太りした姿をブログで公表して世間を騒がせた時期もあったが、保育事業などを経て2021年に「株式会社cheer lead(チアリード)」を設立。芸能人のメンタルコーチや演技指導などを行なってきたが、6月からは本格的に5人の専属タレントを抱える「芸能事務所」の社長として、「新たな人生を歩み始めた」という。元タレントの小阪さんが、なぜタレントを育成する“運営側”に回ることになったのか──。彼女にそのきっかけと現在の仕事ぶりについて聞いた。
最初は「ほとんどボランティア」
「もともとcheer leadを設立したのは、芸能界で酸いも甘いも経験した自分がタレント活動で悩んでいる人をどうにかサポートしてあげられないかと思ったことがきっかけでした。色々と世間をお騒がせしてしまったことがあったので、知り合いから『芸能で悩んでいる子がいるんだけど、話を聞いてもらえない?』と相談されることが多かったんです。そういう機会が増えてきたので、会社を設立しました」
とはいえ、形の上では「事業化した」と言っても、最初は無料のカウンセリングなどボランティア同然の状態だったという。
「私のところに相談に来るのは大手芸能事務所に所属していないフリーの子ばかりです。彼女たちの悩みは『仕事の案件がない』『オーディションの受け方が分からない』というモノですから、そんな彼女たちがお金なんてあるワケがない(笑)。ほとんど無料でやっていたのでビジネスになるものではありませんでした。ただ幸いなことに、私には昔の仕事の知り合いから『もし興味がある子がいたら教えてあげて』と色々なオーディションの案内などをもらうツテがあったので、彼女たちにそれを紹介してあげていたんです」
しかし、相談に来る「タレントの卵」たちに接するうちに、小阪さんのなかにはある違和感が生まれていったという。