好感度が高く、バラエティもできて、なおかつ報道番組での評価も高い。となれば、フリーに転身する可能性もありそうだが、コラムニストの今井舞氏は「反対」の立場だ。
「『私みたいなサラリーマンにはとてもとても』なんていう、自虐や哀愁まじりの“ぼやき”も彼の十八番。ラジオなど、自身が大切にしている番組でも、社畜要素は欠かせません。芸能人ではなく、あくまでも組織の歯車の一員として業界に身を置く。この“TBSの安住アナ”という立ち位置からくるキャラクターイメージの盤石さは、フリー転身で得られる旨味を上回っているはず。それを本人もわかっているのでは」
安住アナは2019年、部長職を通り越し、2階級特進で「総合編成本部アナウンスセンター局長待遇」に昇進した。
TBSで定年まで務めあげた前出・吉川氏は、安住アナの今後にこんな期待を寄せる。
「安住アナには私と同じように定年までTBSにいてほしい。彼の仕事への向き合い方、とくに“アナウンサーとしての伝える力”という信念を、視聴者ではなくTBSの新人アナウンサーにも伝えていってほしいと思います」
「局アナ・安住紳一郎」は、さらなる飛躍を続けそうだ。
(了。第1回から読む)
※週刊ポスト2022年7月8・15日号