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猛暑が与える家計への影響 夏の平均気温1℃上昇で「月2000円負担増」の試算も

暑さは家計にもダメージを(時事通信フォト)

暑さは家計にもダメージを(時事通信フォト)

 温暖化などの影響で世界的に気温が上昇するなか、日本でも異例の暑さが続いている。専門家の将来的な見通しによると、日本でも「5~10年後に50℃を超えるエリアが出てくる」可能性もあるという。今年も既に熱中症が相次いでいるが、気温50℃超えともなれば、記録的な患者増が懸念される。

 そうした場合、命の危機を防ぐための「ライフスタイルの転換」を余儀なくされると考えられる。最初に大きく変わるのが「働き方」だろう。

 コロナ禍によってリモートワークやオンライン会議が普及したが、“灼熱のニッポン”においては「働く時間帯」が変わる可能性がある。

 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹で、環境研究者の杉山大志氏が語る。

「既に50℃を記録しているアフリカ北部のエリトリアや中東のサウジアラビアといった地域の住民は、気温の上がる昼間は仕事をせず家にいて、朝と夜に仕事をします。

 日本でも昼間は仕事を避けて、朝や夜に働くスタイルが登場するかもしれません。少なくとも、外出を避けるためのリモートワークはさらに普及するはずです」

 在宅勤務の増加によって、オンライン会議用に“スーツの上着だけ”が売れる現象も起きたが、働く際の服装にさらなる変化が生じうるという。環境ジャーナリストの富永秀一氏が語る。

「今の暑さでもスーツを着て働くことは難しい状況ですし、ジャケット不要の職場も増えていますが、『それでもスーツが必要』という業種もあります。現在、工場などで空調のファンが付いた作業服を着て働く人がいますが、ビジネスマン向けに静音型の『ファン付きスーツ』の開発が進むことは十分に考えられます」

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