安倍晋三・元首相を銃撃したとして、殺人未遂容疑で逮捕された元海上自衛隊員の無職・山上徹也容疑者(41)。7月10日朝、容疑が「殺人」に切り替えられた上で、身柄が奈良地方検察庁に送られた。奈良市で育ち、中学時代は「真面目な優等生」と評されていた山上容疑者。同級生の1人は四半世紀以上たっても忘れられない光景があるという。
「中学時代はバスケットボール部に所属していて、勉強も学年トップクラスだった。テストで100点をとるのも珍しくなく、90点を取っただけで悔しがっていたことを覚えています。私や周囲はそれほど勉強に関心がなかったので、“山上(容疑者)はすごいなぁ”と思った。同級生の間でも“あいつは勉強できるやつだ”と言われていて、知名度は高かったと思う」
その後、山上容疑者は県内指折りの進学校である県立高校に進学する。同級生によれば、「応援団部に所属し、実際には団長ではないのにみんな『団長』と呼んでいた。一生懸命に活動していた」という。
1999年に卒業してからは専門学校に進学したことが報じられており、その後2003~2005年に海上自衛隊に所属。2020年10月から今年5月まで京都府内の工場で派遣社員として働いていたことが明らかになっている。前出の同級生はこう言う。
「私は中学卒業後会っておらず、かなり前に奈良市から離れてしまったので山上(容疑者)の高校進学後の話は知りませんでした。てっきりいい大学に行って、いいところに就職したものと思っていた。
彼が通っていた高校は進学校だったし、卒業したら大学に進学する人がほとんどでしょう。報道では母親が破産したとか宗教にハマっていたという話が出ていましたが、彼の性格からすると周囲と比べてしまい、『努力してきた俺がなんで』と苦しい想いを募らせていたのではないか。だからといって、こんな事件を起こしていい理由にはなりませんが……」