初場所優勝で大関昇進、場所後に結婚を発表した御嶽海(時事通信フォト)
大関陣が勝ち越しと負け越しを繰り返すような状況だと、“弱いのに番付が落ちない”ことが理不尽に見えてしまうが、過去の経緯からすればルールは厳格化されてきたとも言えるわけだ。ベテラン相撲ジャーナリストはこう言う。
「陥落のルールよりも、大関昇進の基準を改めるべきではないか。『三役3場所で33勝』という目安が設けられているが、実力を評価するうえで機能していないように感じられる。そもそも目安だから満たしていなくても昇進している例が多いが、その結果を見ていると、大関に上がる前の3場所の成績とその後の活躍が符合しないケースが目立つ。
かつて鏡里、初代若乃花、北の富士は3場所28勝で大関に昇進したが、この3人はいずれも後に横綱昇進を果たしている。逆に37勝の北天佑や栃ノ心、36勝の琴欧洲は大関止まり。3場所の勝ち星という数字だけでなく、相撲内容を加味した評価などが必要ではないか」
議論の余地は多そうだ。