ファームで調整中の中日・京田陽太がトレードで放出されるかについて、地元・名古屋で話題になっているという。地元のテレビ関係者はこう語る。
「立浪和義監督が就任し、京田は不動の遊撃手として期待されていました。ただ、打撃は低調なままで得意の守備でも精彩を欠いている。覇気のないプレーに立浪監督のカミナリが落ちたのが5月。横浜スタジアムでの試合中に名古屋に強制送還され、ファームに降格した。6月中旬に再昇格しましたが、打率1割台と低調なままで1か月も経たず再びファームへ。正直このまま中日にいるより、環境を変えた方が京田にとっても良いと思います。トレード期限の7月31日までに球団が動く可能性は考えづらいですが、今年のオフに実現する可能性は十分にあると思います」
新人の2017年から遊撃のレギュラーとして活躍してきた京田。特に遊撃の手堅い守備に定評があったが、近年は記録に現れないミスが見られるなど伸び悩んでいるように見えた。今季は41試合出場で打率.176、3本塁打、8打点、1盗塁。スタメン出場はほとんど8番で起用されている。首脳陣も打撃で多くを求めていないように感じるが、守備も不安定なためレギュラーを手放す形となっている。
ただ、最下位に低迷している状況で京田に代わる遊撃手が現れたわけではない。「遊撃の後継者」と目された根尾昂は今季途中に投手に転向。三ツ俣大樹、土田龍空、溝脇隼人が遊撃のスタメンで起用されているが、まだまだ攻守で課題は多い。補強ポイントであることは間違いないだろう。
そこで、トレード獲得の有力候補として上がるのがヤクルト・西浦直亨だ。2ケタ本塁打を2度マークするなど逆方向にも長打を打てる遊撃手だが、今季は長岡秀樹の台頭で出場機会が激減。4月から3か月以上ファーム暮らしが続き、新型コロナウイルスに主力選手たちが大量感染する緊急事態で7月12日に1軍昇格したが、12打数1安打7三振と結果を残せず、7月18日にファーム降格した。スポーツ紙の担当記者はこう分析する。
「オールスターに初出場するなど成長著しい長岡が遊撃の定位置を固めつつあり、2年目の元山飛優も控えている。西浦の置かれた現状は厳しい。打撃は少し粗いですが長打力があり、守備も安定している部類に入ります。他球団の方が活躍するチャンスはあるので、トレードの可能性はあると思います」