ネット社会のいまは、マッチングアプリやオンライン婚活といった出会いの手段も豊富にある。しかしこれも、“恋愛強者”の独擅場だと荒川さんが言う。
「マッチングアプリは街でのナンパの延長に過ぎません。恋愛強者は異性と出会う機会がより増えますが、恋愛弱者は自分が選ばれない現実を突きつけられるだけです」
恋愛戦略家の関口美奈子さんも続ける。
「プロフィール設定など、マッチングアプリは手間がかかる部分も多く、恋愛に消極的な人たちは面倒に感じやすい。ならば、趣味など別のことに時間を使いたいと思ってしまうのかもしれません」
恋愛はしてもしなくても生きていけるため、なんの問題もなければ現状維持を求めるのも仕方がない。デートしない若者を“課題”とするのは間違いだと金間さんは言う。
「いい子症候群は、あくまで個人の気持ちの問題です。人の心理に正解も不正解もありません。ただ、リスクを避けるあまり、日本経済の競争力が落ちる可能性はある。それを若者世代だけの責任にせず、大人も一緒に取り組むことが大事です」
若いのにデートもしたことがないなんて……と眉をひそめるのは逆効果。温かく見守るのが最善策かもしれない。
※女性セブン2022年8月11日号