国内

自民党議員と旧統一教会の癒着問題 道義的責任を問う声で国葬反対派が増加か

8月2日の記者会見で、安倍晋三元首相の実弟である岸信夫防衛相は旧統一教会との関係を「見直していかなければならない」と発言した(時事通信フォト)

8月2日の記者会見で、安倍晋三元首相の実弟である岸信夫防衛相は旧統一教会との関係を「見直していかなければならない」と発言した(時事通信フォト)

臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)との関わりが疑問視される自民党議員たちの「道義的責任」について。

 * * *
 連日、メディアで報じられている旧統一教会や関連団体と政治家の癒着問f題。野党では独自の個別調査が行われているというのに、与党自民党は議員ごとの調査を行わない方針らしい。きっかけとなったのは、かつて自民党総裁でもあった安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件だというのに、おかしな話である。道義的には真っ先に、党内調査を行うべきではなかったのだろうか。

 茂木敏充幹事長は会見で「党としては組織的な関係がないことを確認している」「党と関係のある団体リストに旧統一教会だけでなく、関連団体の記載もなかった」と強調し、「個人の政治活動については、それぞれの議員が適切に説明を行うべきだ」と述べるに留まった。岸田文雄首相も「団体との関係については、政治家の立場からそれぞれ丁寧に説明していくことが大事」と発言し、無責任だ、他人事のようだと批判を浴びた。

 批判したくなる気持ちはよくわかる。自民党の大物といわれる国会議員たちの名前が次々と上がっているからだ。安倍元首相の実弟である岸信夫防衛相は選挙活動において、旧統一教会の関係者にボランティアで手伝ってもらったことがあるというし、銃撃事件後、安倍元首相の警護警備態勢について、警察庁に検証委員会の立ち上げを命じた二之湯智国家公安委員長は、教会の関連団体のイベントで実行委員長を務めていたことが発覚した。

 細田博之衆院議長も関連団体のイベントでスピーチを行っていたし、下村博文安倍派会長代理が文科相の時には、それまで何年もの間、叶わなかったという団体の名称変更が行われ、統一教会は「世界平和統一家庭連合」に変更された。萩生田光一総務相に稲田朋美元政調会長をはじめ、安倍政権時代にメディアでよく見聞きした名前があがっていく。先日は伊藤忠一前参議院議長が、安倍元首相に旧統一教会の票を依頼したことを明らかにした。

関連キーワード

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン