新型コロナの第7波到来に揺れる病院内で、患者に向き合う名医たちはどんな薬をのんで奮闘しているのか。ウイルスが蔓延するいま、健康な体で生き抜くために常備しておくべき“相棒”を症状別に実名調査。「塗り薬」について各分野のエキスパートが指南する。
【今回、教えてくれた名医】
高橋怜奈さん(東邦大学医療センター大橋病院 婦人科医)「購入時に迷ったら薬剤師に相談を!」
白畑敦さん(しらはた胃腸肛門クリニック横浜 院長)「高額すぎる薬やサプリメントには要注意」
近藤千種さん(ちくさ病院・内科医)「市販薬は自身の体質に合うかどうかも判断基準」
井上留美子さん(松浦整形外科内科院長)「用量を超えた服用や副作用には気をつけるべし
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虫刺され用の塗り薬として名医たちの一票を獲得したのは、『液体ムヒS2a』だ。
「とにかく浸透力がほかの薬とは段違い。患部に液体が染みこんで、すぐにかゆみが和らぎます。効果が高いのに、染みたり痛みを感じたりすることなく、使用時に清涼感があるのもおすすめポイントです。かゆみを抑える『ジフェンヒドラミン塩酸塩』と、炎症を抑える『デキサメタゾン酢酸エステル』が両方配合されているため、これ1本であらゆるタイプの虫刺されに有用です」(近藤さん)
虫刺され以外のかぶれや湿疹は『ベトネベートN軟膏AS』で対処したい。近藤さんが続ける。
「処方薬の『リンデロン』と同様に、ステロイド成分の『ベタメタゾン吉草酸エステル』が配合されており、虫刺されだけでなく、湿疹ややけどなどあらゆる皮膚のトラブルに効果があります。
ただし、ステロイドが入っているため、長期間にわたって使用すると副作用が出る恐れがあるのも事実です。使ってみてすぐに症状が改善されない場合は、皮膚科を受診してください」
もう1つ、病院に行く前に試して損はないのが痔の治療薬『ボラギノールA軟膏』だ。白畑さんが言う。
「炎症を抑えるステロイド性抗炎症成分、痛みやかゆみを鎮めるリドカインなど、有効成分がバランスよく配合されています。処方薬と同じ成分が含まれているので、肛門外側の痔で軽度であれば、いぼ痔にも切れ痔にもよく効きます」