原監督の残した実績は輝かしい。3度にわたって監督に就任し、在任15年間で9度のリーグ優勝、3度の日本一。名将なのは疑いようもない。
しかし、いまの采配がファンから絶大な支持を集めているかというと疑問符が付く。2019、2020年は日本シリーズでソフトバンクに2年連続4連敗の屈辱を味わい、昨年に続き今年もシーズン負け越しの危機だ。昨オフに3年契約を新たに結び、長期政権で次期監督を育てるのも大きな任務になっているが、かつてないほど風当たりは強くなっている。球界関係者はこう指摘する。
「古き良き巨人の伝統が失われているような印象がします。FAで選手を獲得することには異論がないですが、昔はグラウンド上でチームの結束がもっと強かった。選手たちから人望が厚かった内海哲也、長野久義がFAの人的補償で他球団に流出してから空気が変わった感じがします。采配、チームマネジメントを含めて原監督の今までのやり方が通用しなくなっている」
残り試合が少なくなっている。CS進出に向け、巨人ファンを納得させる戦いを見せることができるだろうか。