「夫の生前はあれだけ外に出かけっぱなしだった昭恵夫人ですが、いまは外出もままならないほど憔悴しています。事件直後の葬儀や、地元・山口での後援者への挨拶では気丈に振る舞っていたし、いまもひっきりなしに、3階建ての安倍邸の2階に置かれた祭壇を訪れる弔問客の応対をしています。ただ、それ以外のときは、生来の陽気な性格は影をひそめ、1階の部屋にこもって昼間からお酒の力に頼ることも多いようです」
安倍昭恵さん(60才)の近況を、永田町関係者はそう明かす。安倍晋三元首相(享年67)が凶弾に倒れてから、間もなく2か月。9月27日、日本武道館(東京・千代田区)で予定される「国葬」の是非が焦点になっている。
「岸田首相は、安倍派議員らへの配慮や、海外政府要人を日本に迎える『弔問外交』のために、早々に国葬を決定しましたが、いまや世論の半数は“国葬に慎重”の姿勢です。特に、多額の税金を注ぎ込む費用面で批判の声が大きい」(全国紙政治部記者)
政府は予算2億4900万円を計上。歴代首相の葬儀への国費支出額として過去最高額だが、これが使われるお金のすべてではない。
「国葬費用の全体像は公表する予定はない」
鈴木俊一財務相(69才)が8月26日にそう明かした通り、海外要人の接遇や、会場周辺の警備に使う経費は含まれていない。今回の国葬には、国内外から約6000人が参列を予定。海外からはアメリカのオバマ元大統領やフランスのサルコジ元大統領らの参列が検討され、中にはインドのモディ首相といった現職の要人の名前も挙がる。
「海外からの要人の渡航費や滞在費は日本負担ではありません。しかし、会場までの送迎やレセプションパーティーなどには数千万円単位の支出が予想されます」(外務省関係者)
国葬前後は警視庁を中心に、各地方から機動隊員も大量に動員される。
「昭和天皇の『大喪の礼』の警備費用は24億円。平成から令和の『即位の礼』の際には28億円かかりました。安倍氏が銃撃されて命を落としたことを考慮すると、より厳重になってもおかしくない」(警察関係者)
合わせて30億円以上の血税が注がれるとなれば、開催の是非が大きな議論になるのも無理はない。
「国葬の実施は“政府が決めるもの”だとしても、遺族の意向をまったく無視するわけにはいきません。官邸は内々に昭恵さんや安倍氏の母・洋子さん(94才)の意向も確認しています」(前出・永田町関係者)