高級クラブのホステス女性への性加害疑惑が報じられた俳優・香川照之(56)について、TBSは9月1日、金曜のMCを務める朝の情報番組『THE TIME,』を降板することを発表した。CMスポンサーも、トヨタ自動車が放送見合わせを決定したほか、「アリナミンEXプラスα」のCMで起用しているアリナミン製薬は8月31日で契約満了して更新はしないとのことで、サイトからはCMが取り下げられた。
香川のレギュラー番組を抱える他局はどう対応するのか。なかでも注目が集まるのが、香川が「カマキリ先生」として親しまれているEテレの教養番組『香川照之の昆虫すごいぜ!』である。先週の時点ではNHKは各メディアの取材に対し、「現時点で降板などの対応を取る予定はありません」と回答していた。
週刊新潮による続報が出て、『THE TIME,』の降板が発表された 9月1日、改めて対応をNHKに問い合わせたところ「現時点で放送予定を変更するなどの対応を取る予定はありません」との回答だった。『香川照之の昆虫すごいぜ!』は、この夏のシリーズが終了したところで、再放送の予定もないという。
なぜ様子見とも言える状況が続いているのか。NHK関係者が語る。
「『香川照之の昆虫すごいぜ!』 は、不定期番組で現在、放送予定が未定であるというのが大きいと思います。NHKでは、俳優の東出昌大さんの不倫スキャンダルが報じられた時も、『落語ディーパー!〜東出・一之輔の噺のはなし〜』というレギュラー番組がありましたが、こちらも不定期放送だったため様子見としました。そしてほとぼりが冷めたタイミングで一度だけ、東出さんが出演する形で放送された。
『昆虫すごいぜ!』は人気番組ですし、NHKとしてはできれば放送を続けたい。それに、香川さんは大河ドラマに何度も出演するなどNHKにとっては大切にしてきた俳優。降板という判断になかなか踏み切れないのかもしれません」
しかし、このまま態度を保留していては、NHKへの批判が高まる可能性もある。ベテラン放送ライターは言う。
「今年3月、俳優の木下ほうかさんの性加害問題が報じられた際には、NHKはすぐに所属事務所と相談のうえ、出演予定だったドラマからの降板を発表しました。香川さんの場合も性加害問題で、東出さんの不倫スキャンダルとは重みが違う。NHKにも降板を求める声が強まるかもしれません」
※9月1日17:55/NHKの回答内容とタイトルを一部修正しました。