芸能

トム・クルーズ、苦労した少年時代からデビューまで 身体能力の高さが欠かせないものに

映画『タップス』(1982年)では役作りのため、共演者たちとともに陸軍士官学校で軍事訓練を受けていた(写真/アフロ)

映画『タップス』(1982年)では役作りのため、共演者たちとともに陸軍士官学校で軍事訓練を受けていた(写真/アフロ)

 主演映画『トップガン マーヴェリック』が大ヒットとなったトム・クルーズ(60才)。長きにわたって映画界のトップを走り続けるトム・クルーズはどんな人物なのか。決して恵まれていたとは言い難い幼少期から振り返る。

映画に救われた不遇の少年時代

 光り輝くような笑顔がチャームポイントのトム・クルーズだが、デビューまでにはさまざまな苦労があったという。

 彼の通訳を務め、30年以上の交流がある映画字幕翻訳家の戸田奈津子さんは、次のように証言する。

「子供時代は決して幸せな家庭環境ではなく、両親は12才のときに離婚。お父さんは音信不通となり、お母さんが女手一つで育ててくれて、彼自身も子供の頃からアルバイトをしていました。

 その頃、テレビで昔の映画を見るのが唯一の楽しみだったようです。だからこそ、いまも彼は映画を作ることが何よりも大好きなのでしょう」(戸田さん)

 19才でデビューした後も長らく父親については口にしていなかったが、2010年、米雑誌『エスクァイア』で初めて語っている。

 その記事では、両親の離婚後、父親からの援助は何もなかったが、トムは父親を恨むことはなかったという。その後、30才を前に、病に伏せっていた父親と再会。そのときの心境を「彼は人生にいっぱいいっぱいになっていたんだと思う」と語っている。

 トムの苦労は家庭環境だけではなかった。子供の頃から難読症に悩まされていた。トムを40年近く取材し、20回以上インタビューしてきた在米映画ジャーナリストの中島由紀子さんが、次のように語る。

「7才で難読症の診断を受け、ずいぶん苦しんだと語っています。難読症はいまでこそ治療の方法がありますが、以前は学習能力欠陥などといわれていました。本の内容も読んでもらえば理解できるのに、いざ自分で読もうとすると、文字が逆さまに見えて読めない。学校の宿題は、お母さんが声に出して読み、それをトムが理解し、解答を書くという方法でしていたんです」(中島さん・以下同)

 この病気は、自らの努力によってその後に克服している。

「ある教育プログラムによって助けられた、と話してくれたことがありました。その苦労や経験を生かして同じ難読症で苦しむ子供たちを助けていきたいと、熱心に話していましたね」

関連記事

トピックス

左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン
横山剣(右)と岩崎宏美の「昭和歌謡イイネ!」対談
【横山剣「昭和歌謡イイネ!」対談】岩崎宏美が語る『スター誕生!』秘話 毎週500人が参加したオーディション、トレードマークの「おかっぱ」を生んだディレクターの“暴言”
週刊ポスト
お笑いコンビ「ガッポリ建設」の室田稔さん
《ガッポリ建設クズ芸人・小堀敏夫の相方、室田稔がケーブルテレビ局から独立》4月末から「ワハハ本舗」内で自身の会社を起業、前職では20年赤字だった会社を初の黒字に
NEWSポストセブン
”乱闘騒ぎ”に巻き込まれたアイドルグループ「≠ME(ノットイコールミー)」(取材者提供)
《現場に現れた“謎のパーカー集団”》『≠ME』イベントの“暴力沙汰”をファンが目撃「計画的で、手慣れた様子」「抽選箱を地面に叩きつけ…」トラブル一部始終
NEWSポストセブン
母・佳代さんのエッセイ本を絶賛した小室圭さん
小室圭さん “トランプショック”による多忙で「眞子さんとの日本帰国」はどうなる? 最愛の母・佳代さんと会うチャンスが…
NEWSポストセブン
春の雅楽演奏会を鑑賞された愛子さま(2025年4月27日、撮影/JMPA)
《雅楽演奏会をご鑑賞》愛子さま、春の訪れを感じさせる装い 母・雅子さまと同じ「光沢×ピンク」コーデ
NEWSポストセブン
自宅で
中山美穂はなぜ「月9」で大記録を打ち立てることができたのか 最高視聴率25%、オリコン30万枚以上を3回達成した「唯一の女優」
NEWSポストセブン
「オネエキャラ」ならぬ「ユニセックスキャラ」という新境地を切り開いたGENKING.(40)
《「やーよ!」のブレイクから10年》「性転換手術すると出演枠を全部失いますよ」 GENKING.(40)が“身体も戸籍も女性になった現在” と“葛藤した過去”「私、ユニセックスじゃないのに」
NEWSポストセブン
「ガッポリ建設」のトレードマークは工事用ヘルメットにランニング姿
《嘘、借金、遅刻、ギャンブル、事務所解雇》クズ芸人・小堀敏夫を28年間許し続ける相方・室田稔が明かした本心「あんな人でも役に立てた」
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《真美子さんの献身》大谷翔平が「産休2日」で電撃復帰&“パパ初ホームラン”を決めた理由 「MLBの顔」として示した“自覚”
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《ラジオ生出演で今後は?》永野芽郁が不倫報道を「誤解」と説明も「ピュア」「透明感」とは真逆のスキャンダルに、臨床心理士が指摘する「ベッキーのケース」
NEWSポストセブン
渡邊渚さんの最新インタビュー
元フジテレビアナ・渡邊渚さん最新インタビュー 激動の日々を乗り越えて「少し落ち着いてきました」、連載エッセイも再開予定で「女性ファンが増えたことが嬉しい」
週刊ポスト