ライフ

自宅マンション階上の騒音に悩む暴力団組長 若い衆を注意に行かせても収まらず、その後とった意外な行動

若い衆が行っても収まらず…(写真/イメージマート)

若い衆が行っても収まらず…(写真/イメージマート)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、暴力団組長が実際に体験した騒音トラブルへの対処とその顛末について。

 * * *
 友人が切実な声で「人を紹介してほしい」と電話してきた。聞けば、住んでいるマンションで、階上の住民の騒音に悩まされているという。相手は若いカップルで、部屋に仲間を呼んでは真夜中まで飲んで騒ぐのだという。友人には幼い子供がいて、深夜に響く大声や笑い声、ドタドタと歩き回る騒音に怯え、泣き出してしまうそうだ。

 管理人室に何度も相談したが埒が明かず、他の部屋からのクレームもすべて無視。直接、注意しにいっても相手は聞く耳をもたない。ようやく手に入れたマイホームはまだ何十年とローンが残っている。買い替えはできないし、職場への通勤や子供の保育園を考えると引っ越すことも難しい。

「上のあいつらが引っ越してくるまでは平和だったんだが…」と彼の声は沈んでいく。

 どんなに頼んでも注意しても、自分が悪いと相手が思わなければ騒音トラブルを解決するのは難しい。手立てがなくなった友人は、そこで目には目を、歯には歯を、モラルのない者にはヤクザをと考えた。

「もう疲れちゃって。その筋の人間を頼んで、注意しに行ってもらったら、あいつらもさすがに大人しくなるんじゃないか」という。ヤクザを頼みにしたくなる心情はよくわかる。騒音が続くと精神的に追い詰められてしまうのだ。

“ヤクザを使う”、昭和の時代ならそれも1つの手であったかもしれない。だが今の時代、暴力団対策法により反社会的勢力と承知している相手を利用したり、依頼する行為は禁止されている。無理だと理由を話すと、友人は「そうか…」と言って黙りこんだ。そこで彼にこう告げた。

「以前、同じマンションに住んでいた暴力団組長も、騒音トラブルの際に警察を呼んでいた。騒音が始まったら、躊躇せずに110番に電話して警察を呼んではどうだろうか」

 ある指定暴力団・二次団体の組長は、階上の騒音に悩まされていた。階上には当時、両親と小学校低学年の子供2人の4人家族が住んでいた。その家では週末になる度に近所の子供たちが大勢集まり、”大運動会”が繰り広げられていたのだ。それはテレビの音すら聞こえなくなるほどの騒音だった。

 子供たちが遊んでいるのだからと我慢すること1時間。だがその日、あまりのうるささに組長は管理人室に電話した。管理人が騒音を確認しに部屋までくると、「確かに音がします。足音ですかね。上にいって注意してきます」。しばらくすると静かになったが、10分も経たないうちに足音がまた響き始めた。組長はまた管理人室に電話すると「注意したんですが、言うことを聞かなくて…」。

 その時は「親がいないから騒ぐのか」と思った組長だが、違っていた。親が周りの住人に配慮することなく、子供と一緒に相撲をしたり、踊ったりして騒いでいたのだ。そのため管理人がいくら注意しても、子供が静かになるわけがなかった。

 そんなことを何度となく繰り返したある日、組長は直接、若い衆に注意に行かせた。出てきたのは30代ぐらいの父親だった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

氷川きよしが紅白に出場するのは24回目(産経新聞社)
「胸中の先生と常に一緒なのです」氷川きよしが初めて告白した“幼少期のいじめ体験”と“池田大作氏一周忌への思い”
女性セブン
公益通報されていた世耕弘成・前党参院幹事長(時事通信フォト)
【スクープ】世耕弘成氏、自らが理事長を務める近畿大学で公益通報されていた 教職員組合が「大学を自身の政治活動に利用、私物化している」と告発
週刊ポスト
阪神西宮駅前の演説もすさまじい人だかりだった(11月4日)
「立花さんのYouTubeでテレビのウソがわかった」「メディアは一切信用しない」兵庫県知事選、斎藤元彦氏の応援団に“1か月密着取材” 見えてきた勝利の背景
週刊ポスト
多くのドラマや映画で活躍する俳優の菅田将暉
菅田将暉の七光りやコネではない!「けんと」「新樹」弟2人が快進撃を見せる必然
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
NEWSポストセブン