世界初のカップラーメンが日本で誕生してから早半世紀。ロングセラー商品、名店コラボ商品、ブームの辛麺、手軽な価格のPB商品……小さなカップの中で美味しさは進化し続けている。そこで、麺を極める評論家3人がカップラーメンを食べまくって、本音で採点。ここでは「醤油味」で高評価の商品を紹介する。
【審査員】
山本剛志氏/ラーメン評論家。アメーバブログ「ら~マニア共和国」毎日更新中。『TVチャンピオン ラーメン王選手権』の第6回ラーメン王。
大山即席斎氏/即席麺評論家。@DIMEにて「大山即席斎の“三ツ星”インスタント麺」を連載中。1995年『TVチャンピオン インスタント麺通選手権』優勝。
小林孝充氏/ラーメンの評論やプロデュースなどで活躍。『TVチャンピオン ラーメン王選手権』の第8回、第10回ラーメン王。初代ラーメン大王。
【審査方法】
・審査員は相対的に評価し、10点満点で採点した
・総合点は審査員3人の点数を合計した
今回のラインナップは、『日清ラ王 背脂醤油』(日清食品)、『明星 The淡麗 らぁ麺や嶋監修 醤油らぁ麺』(明星食品)、『飯田商店 しょうゆらぁ麺』(セブン-イレブン)、『謹製 旨み溢れる昆布と貝だし醤油ラーメン』(東洋水産)、『ホームラン軒 鶏ガラ醤油ラーメン』(テーブルマーク)、『日清麺NIPPON 八王子たまねぎ醤油ラーメン』(日清食品)、『凄麺 佐野らーめん』(ヤマダイ)、『マルちゃん正麺 カップ 芳醇こく醤油』(東洋水産)、『わかめラーメン ごま・しょうゆ』(エースコック)、『お取り寄せNIPPON 北海道産 花咲ガニだし使用 醤油ラーメン』(エースコック)、『サッポロ一番 旅麺 京都 背脂醤油ラーメン』(サンヨー食品)、『サッポロ一番 旅麺 会津・喜多方 醤油ラーメン』(サンヨー食品)。
この中から同点で1位に選ばれたのが『日清ラ王 背脂醤油』、『明星 The淡麗 らぁ麺や嶋監修 醤油らぁ麺』、『飯田商店 しょうゆらぁ麺』の3品で、いずれも24点を獲得した。
3氏の評価は、まず『日清ラ王 背脂醤油』については、
「上出来な焼豚、麺、背脂スープのバランスよし」(大山 9点)
「醤油の香りと背脂のコク、しなやかな麺が美味」(小林 9点)
「こってりしたスープだが背脂がやや弱い」(山本 6点)
『明星 The淡麗 らぁ麺や嶋監修 醤油らぁ麺』については、
「スープは魚介の旨味があり、意外とこってり」(大山 8点)
「美味しいが無難にまとめられた印象」(小林 8点)
「後入れの粉末スープで旨味が高まった」(山本 8点)
『飯田商店 しょうゆらぁ麺』については、
「むっちり麺で醤油味が芳醇。チャーシューも◎」(大山 8点)
「鶏油の香りが素晴らしく飯田商店らしさがある」(小林 9点)
「細麺が旨味の強いスープをよく拾う」(山本 7点)
小林さんは、「液体スープを入れた時に香りが立つものが多いですね。麺は太さのバリエーションが増えてレベルアップ。名店とのコラボ商品はレベルが高いと感じました」と、語っている。
撮影/中庭愉生 構成/上野裕子(ピークス)
※週刊ポスト2022年9月16・23日号