健康な歯と歯茎の間には「歯肉溝」という1~2mm程度の溝があるが、炎症によって歯茎が腫れると溝が深くなっていく。そして「歯肉ポケット」が形成され、初期の歯肉炎となる。さらに進行すると歯周炎となり、歯を支える骨が壊され、最終的に歯が抜け落ちる可能性がある。
「初期段階の歯肉炎では自覚症状がほとんどありませんが、進行して『歯周炎』が重度になると、歯のグラつきのせいで食事が困難になったり、膿が出たりします。『歯茎がやせてきた』と感じたなら、歯周炎が進行している可能性があります」(沼部氏)
歯が揺れてきたり、歯茎が下がってくるのは歯周病進行のサインであり、そのうちに歯を失う恐れがあるのだ。
※週刊ポスト2022年9月30日号