『科学忍者隊ガッチャマン』『タイムボカン』『ヤッターマン』──。数多くの名作を世に送り出してきたタツノコプロが今年、創立60周年を迎えた。そこで今回は女性セブンの読者アンケート【*】をもとに、人気作品ランキングを発表する。
【*『女性セブン』の読者(全国の20〜80代既婚女性2585人)が回答。回答期間2022年8月19〜24日】
◆1位『ヤッターマン』(1977年)
【人気の秘密】“何でもあり”を目指したタツノコプロの代表作!
「おもちゃ箱をひっくり返したような、“何でもあり”の作品にしようと思ったんですよね。私やスタッフも作っていて楽しめるものにしたかった」とは、監督の笹川ひろしさん。当時のアニメとしては珍しく、番組内で視聴者の写真を紹介したり、視聴者とキャラクターを電話でつないで会話したりと、視聴者参加型で楽しめる作品になった。
【あらすじ】
悪党のドロンボー一味(ドロンジョ、ボヤッキー、トンズラー)は、ドクロベエの命令で財宝のありかがわかるとされるドクロストーンを奪おうと企む。ガンちゃんとアイちゃんは、ヤッターマンに変身して一味と戦う!
◆2位『ハクション大魔王』(1969年)
【人気の秘密】2020年には新作も作られたいまなお人気の高い作品
読者アンケートの好きなキャラクターランキングでは、ハクション大魔王の娘・アクビちゃんが1位を獲得! 「アクビちゃんが大魔王を“おとたま”と呼ぶのがかわいくてまねしていました」(60才・主婦)という声も。笹川さんが監督を務め、平均視聴率は13.5%、最高視聴率は19.1%(第23話)。
【あらすじ】
くしゃみをすると壺から飛び出てくる大魔王と小学2年生のカンちゃんとの騒がしい日々を描いたコメディー。涙の最終回は必見!
◆3位『タイムボカン』(1975年)
【人気の秘密】この作品のヒットで『タイムボカンシリーズ』が始まった!
「カブトムシ形のタイムマシン“タイムメカブトン”が時間移動をするとき、ペラペラな紙のようになる演出があるのですが、これは当時珍しいアナログコンピューターによる画像加工技術を使っています」(アニメ評論家の藤津亮太さん)。この作品のヒットで、後に7作品続くシリーズが始まった。平均視聴率19.0%、最高視聴率26.3%。
【あらすじ】
行方不明の木江田博士を捜すため、助手の丹平と博士の孫娘・淳子が、タイムマシンに乗って過去や未来へ向かい冒険を繰り広げる。
◆4位『昆虫物語みなしごハッチ』(1970年)
【人気の秘密】厳しい自然界での出会いと別れに日本中が涙した!
読者の好きなキャラクターランキングではハッチが2位に。普遍的な母子の愛、過酷な自然界での成長譚に親子でハマった読者も。
【あらすじ】
スズメバチの襲撃によってママと生き別れになってしまったミツバチのハッチは、ママを捜すため、長く過酷な旅に出る。
◆5位『いなかっぺ大将』(1970年)
【人気の秘密】大ちゃんとニャンコ先生の掛け合いにも注目!?
「大ちゃん役の声優・野沢雅子さんとニャンコ先生役の故・愛川欽也さんの掛け合いはアドリブが多く、楽しくて現場も大盛り上がりでした」(声優・岡本茉利さん)
【あらすじ】
川崎のぼる原作の漫画をアニメ化。山奥の村で暮らしていた少年・風大左ェ門は立派な柔道家を目指し東京へ。トラ猫のニャンコ先生を師と仰いで柔道の修行に励むが……。
◆6位『科学忍者隊ガッチャマン』(1972年)
【人気の秘密】描き込みの細かい作画は吉田竜夫さんのこだわり
テレビアニメでありながら、1話あたりのセル画枚数が1万枚を超えた回も。これは映画並みのスケールだという。平均視聴率17.9%、最高視聴率26.5%(第53話)。
【あらすじ】
地球征服を企む秘密結社ギャラクターに立ち向かうため、5人の若者が科学と忍法を駆使して戦うSFアクション。