安倍元首相の国葬を実施するにあたっては、昭恵夫人を含む親族にも意向を確認したというが、おそらく日が経つにつれ「こんなはずではなかった」という気持ちが強まっていったのではないか。反対の声を押し切って行われた国葬に、昭恵夫人の胸中は──。
当初の予定とはかけ離れた国葬に、誰よりも頭をかかえていたのが昭恵さんだという。
「国葬の実施は“政府が決めるもの”との建前ですが、遺族の意向をまったく無視するわけにはいきません。官邸は内々に昭恵さんや安倍さんの母・洋子さんの意向を確認しました。その際、昭恵さんは『国が決めたことなので、国葬に異論はありません。粛々と進めてほしい』という気持ちを官邸サイドに伝えたそうです」(永田町関係者)
銃撃事件後、悲しみに打ちひしがれた昭恵さんだが、国葬が早々に決まると、前向きに取り組もうとしていた。
「一時は自宅にこもりきりだった昭恵さんですが、徐々に友人と連絡を取るようになり、一時は昭恵さんと中高一緒だった友人らが『晋三さんに花を贈ろう』と提案して、久しぶりに同級生のSNSグループで活発にやり取りするようになったそうです。その中で昭恵さんも少しずつ本来の明るさを取り戻していたんです」(昭恵さんの知人)
だが国葬が近づくにつれて、昭恵さんの表情は再び沈鬱になっていったという。
「費用面での批判に加えて、国葬が決まってから安倍元首相をはじめとした自民党議員と旧統一教会のつながりが次々と発覚。また岸田首相が拙速に国葬を決めたことも、『法的根拠がない』と批判されました」(前出・永田町関係者)
国葬に反対する声は昭恵さんにも向けられた。
「昭恵さんのSNSにも『国葬やめろ』との誹謗中傷が殺到するようになり、彼女はSNSを見ることをやめたそうです。昭恵さんもまさか国民の過半数が反対するとは思わなかったはず。本心ではやらなくてもいいと思っていても、最初に『異論はない』と言ってしまった以上、『やっぱりやめた方がいいのでは』とは言えなかったのでしょう」(前出・昭恵さんの知人)