放送前から大ヒット韓流ドラマのリメイクとして話題だった連続ドラマ『六本木クラス』(テレビ朝日系)が、9月29日に最終話を放送。最後に同作の最高視聴率を記録したが、10.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と前評判ほどの結果には至らなかった。
しかも、最終話の内容にも、視聴者の中からは多くの困惑の声が上がってしまった。というのも、ラストで予想されていた土下座シーンが無かったからだ。原作ドラマ『梨泰院クラス』の最終話では、敵役のチャン・デヒ会長が主人公に土下座する名場面があった。
一方の『六本木クラス』で、その敵役を演じたのは俳優の香川照之(56才)。言わずと知れた“日本一土下座が似合う名優”だ。9年前の大ヒットドラマ『半沢直樹』(TBS系)での土下座は、誰もが知る名シーン。あるテレビ局関係者は「今作のラスボスに香川さんが配役された時点から、誰もが最終話での土下座シーンのためだと解釈したはず。これこそがドラマの最大の目玉だったので、視聴者にとっては、まさかの展開でした」と話す。
香川演じる長屋会長が土下座をしかけたところで、竹内涼真(29才)演じる主人公の新が「今のあなたが土下座をしたところで何の価値もありませんよ」と遮ったのである。
予想外の結末に、放送直後のSNSでは視聴者たちから賛否両論が飛び交った。「日本オリジナルの解釈でスカッとした」、「より屈辱的な仕打ち」などと理解するファンもいたが、多くは「原作通りに土下座してほしかった」といった落胆や不満の声だった。
確かに原作とは違う演出をしている部分も少なくなかったが、原作の名シーンで見せ場とも言える肝心のラストが違ったのはなぜか? 視聴者たちには、もやもやが残ってしまった。