天皇陛下はかつてご著書『テムズとともに 英国の二年間』(学習院教養新書)でイギリス留学を《とても一口では表現できない数々の経験》《青春の貴重な思い出》《その多くが今日の私の生き方にどれだけプラスになっているか》と振り返られた。愛子さまはまさにいま、貴重な大学時代の真っ只中にいらっしゃる。だが、雅子さまとともに長く続いた「御所ごもり」は、陛下のような「青春」のチャンスを永遠に奪ってしまうのか──。
「学習院」は、そもそも皇族の教育のために設立された学校だ。現在は、天皇家の長女・愛子さまが、学習院大学に籍を置かれる。いまやコロナ禍もピークを過ぎ、大学構内は賑やかに学生であふれるが、愛子さまのお姿は2年半前の入学以来、一切キャンパスで見かけられていない。すべての講義をオンラインで受けられ、部活やサークル活動、文化祭などの行事への参加も見送られてきたからだ。
ところが9月中旬、学習院大学のキャンパスに愛子さまのお姿があったという。学習院関係者が明かす。
「9月中旬から大学の後期の授業が始まり、愛子さまがキャンパスにいらっしゃったのはその直後でした。入学以来、キャンパスに足を運ばれたのは2度目だと聞いています。久しぶりの登校ではあるものの、ご学友と顔を合わせたりされることはなく、図書館で調べものをされてお帰りになったようです」
コロナ禍以降、天皇皇后両陛下の自粛姿勢に倣われて、愛子さまは徹底的な「御所ごもり」を続けられてきた。「社会や世界について見聞を広げ、友人たちと青春を謳歌すべき大学時代に、“あまりにがまんされすぎではないか”と側近たちも心配そうでした」(宮内庁関係者)
ところが一転、9月中旬に天皇皇后両陛下はエリザベス女王の国葬のためにイギリスへ。まさにちょうどその頃、愛子さまはやっと“おそるおそる”のご様子で御所を出て、大学図書館へと向かわれた。
「成人されてもなお、あらゆる行動で、療養中で不安定なところがある雅子さまに歩調を合わせられることは、成年皇族として活躍されていく今後にとって本当によいことなのか……」(前出・宮内庁関係者)
9月20日、7年ぶりの海外訪問となったイギリスから帰国された雅子さまのお顔には、充実感とともに、お疲れの色が浮かんでいた。
23日の宮中祭祀は欠席されたものの、10月1日には、「国民体育大会」の開会式に出席されるため、栃木県に足を運ばれた。両陛下にとって、地方公務は2年8か月ぶりだった。見事な秋晴れの沿道には約5000人の観衆が集まり、両陛下を乗せた車に手を振っていた。雅子さまは白をアクセントとした鮮やかなブルーカラーのスーツをお召しになり、陛下の明るい水色のネクタイと調和していた。
「会場のロイヤルボックスに両陛下が登場され、大型ビジョンにその姿が映し出されると歓声が上がりました。観客席からは“雅子さまも出席できてよかった”と、出席を喜ぶ声も聞こえてきました」(皇室記者)