国民は納得していない。共同通信社が10月8・9日両日に実施した世論調査によると、旧統一教会と所属議員との関係を公表した自民党の調査について、83.1%が「十分ではない」とした。
国民が不信感を抱くのは、自民党の調査では旧統一教会と議員の「真の関係」が見えないからだ。
現に旧統一教会との接点を指摘された細田博之・衆院議長は2度にわたって文書で回答したものの、追加や訂正が相次ぎ、前出の世論調査では国民の87%が「説明が十分ではない」と断じた。
だが議員と旧統一教会の実際の蜜月ぶりを知る手段がある。それは議員本人が発した言葉だ。旧統一教会と自民党の関係を調査してきたジャーナリストの鈴木エイト氏が語る。
「これまで多くの自民党議員が教団や関連団体の催しで祝辞を述べ、挨拶をしています。その発言内容を精査すれば、教団とどの程度の『距離感』があるのか推し量れます」
前出の細田氏は、清和会会長時代の2019年10月、旧統一教会関連団体の天宙平和連合(UPF)が名古屋で開催した国際会議に出席し、教団の韓鶴子総裁をこう礼賛したと報じられている。
「韓鶴子総裁の提唱によって実現したこの国際指導者会議の場は、大変意義が深いわけでございます」
さらに席上、細田氏は「今日の会の中身の内容をさっそく安倍総理に報告したい」と語ったのだ。一連の“ヨイショ発言”が意味するのは何か。
「細田氏は、会議の場で安倍総理の名前を出せば、韓鶴子総裁や出席者が喜ぶとわかった上で発言しています。こうした発言から、自民党の調査ではわからない議員と教団の“共依存”の関係が見えてきます」(鈴木氏)