スポーツ

阪神・岡田彰布新監督「矢野前体制」からの転換宣言 礎にあるのは野村克也氏から学んだ「守りの野球」の極意

会見で来季の構想と意気込みを語った岡田氏(時事通信フォト)

会見で来季の構想と意気込みを語った岡田氏(時事通信フォト)

 10月16日、阪神の新監督に就任する岡田彰布氏が大阪市内のホテルで会見を行なった。守備力強化のために、矢野燿大・前監督がやっていた守備位置シャッフルの廃止を宣言し、チームの舵取りを大きく転換させる見通しとなった。2004~2008年も阪神監督を務めたことのある岡田氏だが、前回は野村克也氏、星野仙一氏のもとで二軍監督などを務めたうえで、監督に就任。当時もそれまでの監督の手法から受け継ぐものと、変革させる点を分けて考えていたと証言している。

 今回の会見で岡田氏が強調したのは、5年連続でリーグワーストとなっているタイガースの「失策数」を改善させることだった。「エラーを減らしたい」と明言し、ファインプレーを狙うよりも確実にアウトにできるプレーを重視するという基本に立ち返る姿勢を明確にした。守備力を挙げるためには「(選手たち)本人がやらないと」と口にした。

 今季は大山悠輔が一塁と左翼、佐藤輝明が三塁と右翼を守るなどしていたことについても、「不動のポジションでチームを引っ張っていかないと。ポジションを固定して、2人がクリーンアップを打たないと」と強調。矢野前監督のもとでの守備位置をシャッフルする考え方を転換するチーム作りを打ち出した。岡田氏はCSのラジオ解説や専属評論家だったデイリースポーツの紙面を通じて矢野阪神の問題点を指摘してきたが、そうした問題意識からチームの改革が具体化していくとみられている。

 1996年に阪神から移籍した先のオリックスで現役を引退した岡田氏は、1998年に二軍助監督兼打撃コーチとして阪神に復帰。1999年に野村克也氏が阪神の監督に就任すると、二軍監督兼打撃コーチに就いた。その後、2000~2002年は専任の二軍監督となり、2003年は一軍内野守備走塁コーチを務めている。2002、2003年のシーズンは野村氏から後を継いだ星野仙一氏のもとでのコーチだった。当時を知るスポーツ紙編集委員は、岡田氏は2人の“外様監督”から、多くを学んでいたはずだと振り返る。

「当時の岡田監督は打撃面では4番を金本知憲に任せるという姿勢を星野監督から、投手面ではJFK(ジェフ・ウィリアムス、藤川球児、久保田智之)の必勝リレーを構築するうえでの土台となる考え方を野村監督から受け継いだといわれていた」

関連記事

トピックス

九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
“鉄ヲタ”で知られる藤井
《関西将棋会館が高槻市に移転》藤井聡太七冠、JR高槻駅“きた西口”の新愛称お披露目式典に登場 駅長帽姿でにっこり、にじみ出る“鉄道愛”
女性セブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン