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最下位低迷・中日が血の入れ替えも 「フロントに優勝目指す姿勢が見られない」の苦言

今季は苦しいシーズンだった立浪中日(時事通信フォト)

今季は苦しいシーズンだった立浪中日(時事通信フォト)

 6年ぶりの最下位に低迷した中日。“強竜”復活に向け、今オフは大幅な血の入れ替えでチームを刷新しようとしている。

 現役最年長45歳の福留孝介が現役引退したほか、平田良介、A.マルティネスら支配下枠の12選手が来季の構想から外れて退団。一方、10月20日に開催されたドラフトでは1位に完成度が高い右腕・仲地礼亜(沖縄大)のほか、2位に村松開人(明治大)、5位に濱将之介(福井ネクサスエレファンツ)、6位に田中幹也(亜細亜大)と補強ポイントの二遊間が守れる即戦力の3選手を指名した。

 中日を取材するスポーツ紙記者は、こう語る。

「正直、これまでの野手陣では他球団と対峙できる戦力ではなかった。立浪和義監督自ら新外国人を発掘し、ドミニカ共和国へ視察に行く考えを示唆したことから相当の危機感を抱いているだろう。中軸を打てる選手を補強して得点力を上げなければ、上位浮上は望めない」

 今季は主軸として期待された石川昂弥が、5月末に左膝前十字靱帯不全損傷で戦線離脱。37試合出場で打率.225、5本塁打と不完全燃焼だった。

 だが、暗いニュースばかりではない。高卒3年目の岡林勇希が142試合出場で打率.291、24盗塁をマーク。リードオフマンに定着し、自身初タイトルとなる最多安打のタイトルを獲得した。また、高卒2年目の高橋宏斗も飛躍の年に。150キロ中盤の直球とスプリット、カットボールを武器に高い三振奪取率を誇り、19試合登板で6勝7敗、防御率2.47。打線の援護がなかった試合も多く、他球団だったら2ケタ勝利を挙げても不思議ではない投球内容だった。野手で伸び悩んでいた根尾昂もシーズン途中に投手登録となり、大きな可能性を抱かせる投球を見せた。

 首脳陣が我慢強く使い続け、若い芽が育ってきている。ただ、育成だけのチーム強化は限界がある。今季はリーグワーストの414得点。リーグ優勝したヤクルトとは200点以上の差がある。大島洋平、岡林がチャンスメークしても、クリーンアップを打つ選手たちの迫力不足が否めなかった。新外国人、FA市場への参戦が補強策として考えられるが、報道によると、立浪監督はFA補強について静観の考えを示したという。

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