福岡市議の堀本和歌子氏(41、日本維新の会)が、次の市議選でライバル候補になるとされている元衆議院議員の新開裕司氏(54)になりすまして、新開氏と旧統一教会との関係を示すビラを配布していたことが話題となっている。堀本氏はビラの配布を認め、議員辞職する意向を示している。
問題のビラには、新開氏の所属政党などを明らかにした上で、「旧統一教会の式典で元衆議院議員として偉大なる韓鶴子様に韓日トンネルへの賛意とと祝辞を述べさせていただきました!」などと記されていた。メディアの取材などに対して、堀本氏は「本人になりすましたつもりはない」「リツイートの感覚。有権者に事実を知ってほしかった」と釈明。旧統一教会の式典に参加したこと自体は事実だったが、新開氏は福岡県警に刑事告発。本人になりすますような文面に私文書偽造の疑いが持たれ、堀本氏は任意の事情聴取を受けた。
堀本氏は、福岡市に本店を置く「岩田屋」デパートの元エレベーターガールで元モデルという異色の経歴を持っている。その後、香港で英語通訳と服飾デザイナーの経験を積み、帰国後にオリジナルアパレルブランドを起業。
その当時、堀本氏は“ギャル経営者”だった。
「今でこそ黒髪のボブヘアにパンツスーツで清楚な雰囲気ですが、ギャル系ブランドの経営者なだけあって、本人もゴリゴリのギャルでした。ばっちり巻いた明るい茶髪に、濃いめのメイク。膝上25センチ丈の服も着こなしていました。華やかなルックスに明るい性格なので、周囲には堀本のモトから“もっち”というあだ名で慕われていました」(堀本氏の知人)
派手な見た目とは裏腹に、仕事熱心だった。2009年に起業したことを皮切りに、福岡をはじめ全国で10店舗を展開する人気ブランドに成長し、テレビで紹介されたこともあった。
「大勢のスタッフをまとめて、遊ぶ暇もなく仕事に打ち込んでいました。行動力があるので、たしかに政治家向きだとは思います。一方で真面目すぎるあまり他人にも厳しく接してしまうところもあって、彼女を裏で“鬼”と呼ぶスタッフもいました。そして堀本さんもそれを自虐ネタとして扱うような、サバサバした女性なのです」(前出・堀本氏の知人)
2018年にブランドを撤退し、2019年4月から福岡市議会議員になった堀本氏。そんなギャル経営者が政治家に転身した大きなきっかけは、最愛の妹が余命2〜3か月と宣告されたことだった。