10月30日放送の『行列のできる相談所』(日本テレビ系)で、タレント・フワちゃんのプロレスデビューが特集され、大きな反響を呼んでいる。5か月に及ぶ猛特訓の末、10月23日、女子プロレス団体「スターダム」の東京・立川大会でデビュー戦を行なったフワちゃんは、タッグ戦で現役の女子プロレスラーたちを相手に大健闘。敗れるも試合後には会場から大きな拍手が起きた。
解説席で見守っていたくりぃむしちゅー・有田哲平は芸能界一のプロレスファンとして知られるが、「賛否両論があったお客さんをしっかり味方につけている」と手放しで称賛。試合後には思わず涙を浮かべていた。プロレス通ライターは、この有田の反応は「多くのプロレスファンを代表するものだ」と語る。
「プロレスファンは、ハッスルのように芸能人の参加が前提となっているものを除き、試合に芸能人が絡むことに抵抗感が強い傾向があります。ビートたけしさんがたけし軍団を引き連れて新日本プロレスに乱入した時に暴動寸前になったことは有名ですが、人気絶頂のナイナイ・岡村(隆史)さんがゲスト解説として来たときも、『にわかだ』とブーイングが起きたほどです。
有田さんが『賛否両論』と言ったのはそのことを指していて、実際にフワちゃんの参戦が発表された当初は、プロレスファンたちの間では否定的な声も多かった。それがいざ試合を観たら、レスラーとしてのセンス、身体能力、そして磨き上げた技と受け身の素晴らしさに、周りのファンたちもこぞって『フワちゃんすごすぎる!』と手のひら返ししています」
女性タレントのプロレス参戦そのものはいまや珍しくないが、ほとんどがお客様扱いのゲスト参戦。それに対して今回のフワちゃんは、まさにれっきとした“レスラーとしてのデビュー戦”だったという。
「通常、女性タレントがリングに上がる場合、派手な飛び技や蹴り技を使うことが多いのですが、フワちゃんは違う。打撃は基本に忠実なエルボーとドロップキックを多用、大技はブレーンバスターのみ。アントニオ猪木の必殺技である卍固めこそ披露したものの、そのほかはすべて、レスラーがデビュー戦で使う最低限の技ばかりでした。
そうした基本の技を、フワちゃんは繰り返し練習したのでしょう。どの技もしっかりと重みが感じられました。なによりすごかったのは受け身です。フワちゃんは体幹がしっかりしていて、受け身に安定感がある。プロレスではデビューに至るまで延々と受け身を取らされることで有名ですが、フワちゃんはその試練を乗り越えたということでしょう。まさにプロレス史に残る最高のデビュー戦。今後もどんどん試合に上がってもらいたいです」(同前)